• 2025.7.31
  • SEO

【初心者向けSEO】自分でもできる対策徹底ガイド

【初心者向けSEO】自分でもできる対策徹底ガイド

Webサイトを立ち上げてみたものの、訪問者数が思うように増えないとお悩みではありませんか?

そんな時に欠かせない施策が「SEO対策」です。SEO対策は一見すると専門的に感じられるかもしれませんが、実は初心者にも取り組める基本的な対策があります。

本記事では、SEO対策初心者に向けて、SEOの基本から具体的な対策方法までを丁寧に解説します。Googleなどの検索エンジンで上位表示を目指すためのSEO対策のポイントを押さえ、ユーザーにとって有益な情報を提供する方法を学んでいきましょう。

初心者が自分でSEO対策を行なう時に押さえておくべき基本

まずはSEOの基本から押さえましょう。

SEOとは「Search Engine Optimization」の頭文字を取ったもので、日本語で「検索エンジン最適化」を意味します。簡単に言えば、自分のウェブサイトやブログを検索エンジン(主にGoogleなど)の検索結果で上位に表示させるための取り組みのこと。検索エンジンで特定のキーワードを検索した際に、自分のサイトがより多くのユーザーの目に留まるように、ユーザーの悩みや課題を解決する記事を制作したり、記事やサイト構造を最適化したりする施策のことをSEO対策と言います。

SEO対策を行うことで、検索結果から自社サイトへの自然検索(オーガニック)流入を増やすことが期待できます。広告とは別にユーザーが自ら情報を探して検索して訪れるため、サイトの内容にマッチしたキーワードで流入してきたユーザーは関心が高く、商品購入や問い合わせなどコンバージョンにつながりやすい特徴があります。反対にSEOを無視した運営をしていると、検索エンジンから正しく評価されず、せっかく良い情報を提供していてもユーザーに見つけてもらえません。

基本を理解して適切にSEO対策を行えば、初心者でも自分で検索順位や売上の向上につなげることができるのです。

なぜSEO対策が重要なのか。そのメリットとは?

SEO対策に取り組むことは、単に検索順位を上げるだけでなく、ビジネスや情報発信において様々なメリットがあります。主な利点をいくつか挙げてみましょう。

  • 検索流入の増加

    制作した記事やコンテンツがGoogleの検索結果で上位に表示されれば、それだけ多くの訪問者が増える可能性が高まります。特に、1ページ目(上位10位以内)に表示されるかどうかで流入数は大きく変わります。記事が上位表示に成功すれば、継続的かつ安定した流入を獲得できます。

  • 質の高いユーザーの集客

    SEO経由で訪れるユーザーは、自ら検索して情報を探しに来ています。そのため、内容にマッチしたキーワードで流入してきたユーザーは関心が高く、商品購入や問い合わせ、会員登録などコンバージョンにつながりやすい傾向があります。

  • 長期的な資産になる

    SEOによって一度Googleに評価され上位に位置づけられると、その効果は長期間持続しやすいです。定期的に記事更新やコンテンツ改善を行うことで、広告費をかけずに長期的な集客源として集客力を育てることができます。良質な情報は資産となり、時間が経つほど評価が蓄積されていきます。

  • ブランド信頼性の向上

    Googleの検索結果で上位に表示されるサイトは、ユーザーから信頼されやすくなる傾向があります。「検索で上位にある=信頼できるサイト」という印象を持たれやすいためです。特に、自社のブランド名や製品名で検索したときに公式ページが上位に出てくることは、ユーザーの安心感につながります。

以上のように、SEO対策はサイトへの流入増だけでなく、ユーザーとのエンゲージメント強化や信頼構築にも寄与します。そのためには、初心者であればまずSEOにおける評価の仕組みを理解しておくことが重要です。

ただし、これらのメリットを得るためには正しい手法で継続的に取り組む必要があります。SEOの効果は積み重ねによって現れるため、長期的な視点で計画を立てることが重要です。

では次に、Googleなどの検索エンジンがどのようにサイトを評価しているのか、その仕組みと基本方針について見ていきましょう。

検索エンジンの仕組みとSEOの基本原則

初心者の方がSEOを理解するには、まず検索エンジンの仕組みを知ることが大切です。Googleなどの検索エンジンは、インターネット上の無数のサイトを巡回して情報を収集・整理し、SEOの観点からも重要な役割を担っています。初心者の方でも押さえておきたい検索エンジンの基本的な仕組みと、SEOで重要となる考え方を見てみましょう。

  • クローリングとインデックス

    SEOの基礎知識として、検索エンジンは自動プログラム(クローラー)を使ってウェブ上のページや記事を定期的に巡回(クローリング)しています。クローラーがページを発見すると、その内容をデータベースに蓄積します(これをインデックスといいます)。インデックスされることで、はじめてそのページや記事は検索結果に表示される対象となります。したがって、サイト内の全ての重要なページがクローラーに見つけてもらいインデックスされるようにすることが基本です。

  • 検索アルゴリズムによるランキング

    インデックスされた無数のページの中から、ユーザーの検索意図に最も合致したページを上位に表示するために、検索エンジンはアルゴリズム(ランキングのための計算手法)を用いてページを判定しています。Googleのアルゴリズムは非常に高度で、SEOにおける重要な基準が数多く存在し、ページの関連性や専門性、権威性、信頼性など様々な観点で質を判断します。また、ユーザーが実際にサイトを訪れた際の満足度(直帰率や滞在時間などのユーザー行動の指標)も間接的にSEOに影響すると言われています。

  • ユーザーファーストの原則

    SEOにおいて最も重要な原則は、検索エンジンがページをクロールする際に「ユーザーにとって価値があるかどうか」だという点です。Googleは「ユーザーにとって有益なコンテンツを提供せよ」という基本方針を掲げており、アルゴリズムのアップデートも検索体験を向上させる方向で行われます。そのため、SEO対策を考える上でも常にユーザーのニーズ(検索意図)やユーザーが求める情報を満たすコンテンツを作成することが大前提となります。単に検索エンジンを騙すようなテクニックではなく、SEOの基本に忠実な運用が信頼性を高め、ユーザーに喜ばれる質の高い運営こそが最終的に評価されるのです。

以上のように、Googleなどの検索エンジンは技術的な構造からコンテンツの質、そしてユーザーの反応まで総合的に判断しています。この理解を踏まえ、具体的にどのようなSEO施策があるのか、初心者が自分でもできる対策を詳しく解説します。

SEOキーワードの選定と検索意図の把握

効果的なSEO対策を行うには、対策キーワードを適切に選ぶことが重要です。

キーワードとは、ユーザーが検索エンジンで入力する語句のことです。自分のサイトに関連するキーワードで上位表示を狙うためには、まず、SEOにおいて効果的なキーワードをターゲットにすべきかを考えましょう。ターゲットを明確にすることで記事やコンテンツ制作がぐっと楽になります。

  • ユーザーの検索意図を考える

    単に検索ボリュームが多いキーワードを選べば良いわけではありません。検索ボリュームとは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで「特定のキーワードが1か月間にどれだけ検索されたか」を示す数値のことです。そのキーワードでユーザーが本当に求めている情報(検索意図)を満たすことができるかがポイントです。例えば「SEO 初心者」というキーワードであれば、ユーザーは「SEOとは何か」「初心者向けのSEO手順」といった情報を知りたいと考えているでしょう。

    このように、選んだキーワードごとに、ユーザーがどんな情報を知りたくて検索しているのかを推測し、それに応える記事やコンテンツを用意しましょう。

  • 関連キーワードを調査する

    SEOにおいては、メインのキーワードを決めたら、それに関連するサブキーワードも調べておきましょう。検索エンジンで実際にキーワードを入力した際に表示されるサジェスト(補完候補)や、検索結果ページ下部の「関連検索キーワード」がヒントになります。関連するキーワードをコンテンツに盛り込むことで、ユーザーのニーズをより網羅的に満たすことができます。これはSEOにおいて検索意図との整合性を高めるためにも有効です。

  • キーワードの競合と難易度を把握する

    ターゲットとするキーワードが決まったら、そのキーワードで実際に検索して上位にどのようなサイトが表示されるかを確認しましょう。競合サイトの記事の内容や質などの情報を分析することで、自分のサイトでどのような記事やコンテンツを作れば差別化できるかが見えてきます。また、あまりにも競合が強力なキーワードは、初心者がすぐに上位を狙うのは難しい場合もあります。まずは自分のサイトのテーマに近く、かつニッチなキーワードや複数語の組み合わせから狙うのも戦略の一つです。こうした選定によって、SEOの成功確率を高めることが可能になります。

キーワードの選定が済んだら、いよいよそのキーワードに沿った記事やコンテンツを用意し、サイトの内部SEO対策を行っていきます。内部のSEO対策ポイントについて具体的に解説します。

自分でできる内部SEO対策(オンページ最適化)

自分のサイト内部で行うSEO施策を内部SEO対策(オンページSEO)と呼びます。これは、サイト内の記事やコンテンツのHTML構造、ユーザビリティなどを改善してSEOの観点からも検索エンジンとユーザー双方にとって最適なページにする取り組みです。内部対策はSEOの中でもまず優先して取り組むべき重要な分野です。

それでは、内部SEO対策の主なポイントを挙げそれぞれ解説します。

タイトルタグとメタディスクリプションの最適化

各ページのタイトルタグ(title)は、SEOにおいて非常に重要な要素です。検索結果では見出しとして表示されるため特に重要です。

タイトルには、対策キーワードを含めつつ、そのページの内容が一目で伝わるような簡潔で魅力的な文言を設定しましょう。検索ユーザーはタイトルを見てクリックするか判断するため、単にキーワードを羅列するのではなく、ユーザーが求める情報を提供しユーザーの興味を引く工夫が必要です。また、タイトルタグは重複しないようにそれぞれ固有のものにします。

次にメタディスクリプション(description)ですが、これは検索結果でタイトルの下に表示されるページの要約文です。ディスクリプションもSEOの直接的なランキング要因ではないとされていますが、クリックされるかに影響を与えます。記事やページの内容を的確に要約しキーワードを含めつつも読みやすい文章で書きましょう。魅力的なディスクリプションはクリック率向上につながり、結果的にサイトへの流入増加が期待できます。

見出しタグ(H1~H4)とコンテンツ構成の最適化

ページ内の見出しタグ(HTMLの<h1>~<h6>タグ)は、コンテンツの構造を示す重要な要素です。特にH1タグはそのページのタイトル(題名)に相当し、原則として各ページに一つだけ設定します。

H1にはそのページの主題(対策キーワード)を含め、何についてのページかを端的に表します。

また、H2やH3といった下位の見出しタグを使って文章を章立てしましょう。適切に見出しを付けて内容を区切ることで、ユーザーは記事の情報を理解しやすくなり、検索エンジンもSEO的な視点からページの構造と重要ポイントを把握しやすくなります。

例えば本記事でも、H2見出しで大きなテーマを、H3見出しでその中の詳細ポイントを解説しています。見出しには可能な範囲でキーワードや関連語を含めつつ、内容が分かりやすい見出し文を心がけます。

きちんと構造化された記事やコンテンツは読み手(ユーザー)にも検索エンジンにも評価されやすくなり、SEO上も有利になります。

高品質なコンテンツ作成とキーワードの効果的な活用

SEO対策において最も重要と言っても過言ではないのが、コンテンツの質です。

ユーザーが求めている情報を提供することが、検索エンジンから高い評価を得る根幹となります。前述したキーワード選定に基づき、そのキーワードに対するユーザーの疑問やニーズをしっかり満たす内容を記事やページとして作成しましょう。

コンテンツ作成時には、SEOを意識して適切な語句を盛り込むことも重要です。ただし、不自然にキーワードを詰め込みすぎる(いわゆるキーワードスタッフィング)ことはやめましょう。これはブラックハットSEOの一種であり、検索エンジンの評価を下げる逆効果となるため、推奨されません。

文章の流れを損なわない範囲で、関連する言葉も交えながら自然にキーワードを散りばめましょう。Googleなどの検索エンジンはキーワードの有無だけでなく記事の文脈を理解できるため、キーワードの派生語や言い換えも積極的に使うと良いでしょう。

また、専門性や信頼性を高めるために、コンテンツや記事内に事実やデータを示して、必要に応じて権威ある情報源を参照することも有効です。ユーザーが満足できる充実した内容であれば、滞在時間が延びて他も閲覧してもらえる可能性が高まり、結果として順位向上につながります。特に初心者は、まず一つの良質な記事に集中し、更新しながら理解を深めていくと良いでしょう。

内部リンク構造の最適化

サイト内の内部リンク(他の自社サイト内ページへのリンク)も重要なSEO内部対策の一つです。適切な内部リンクは、ユーザーが関連記事にスムーズに移動できるようにするだけでなく、SEO効果を高める役割も担います。GoogleやYahooなどの検索エンジンにもサイト内のコンテンツ同士の関係性を伝え、クロールを効率化する役割があります。

具体的には、本文中で関連するトピックに言及した際に、その詳細を解説した別記事があるならリンクを張る、ヘッダーやフッター、サイドバーに主要ページへのナビゲーションリンクを設置するといった方法があります。特に新しく作成したページは、他の既存ページからリンクを張ってクローラーに発見されやすくSEO対策にも効果的です。

また、サイト内で階層構造を整理し、カテゴリーページやタグページなどを活用してコンテンツを体系立てて整理することで、記事やサイト全体の構造が分かりやすくなりSEO効果が高まります。

内部リンクを最適化する際には、リンクテキスト(アンカーテキスト)もわかりやすく工夫しましょう。リンク先の記事の内容が推測できる記述にすることで、誰にとっても優しい設計になります。

ユーザビリティの向上(表示速度・モバイル対応など)

ユーザーにとって使いやすいサイトであることもSEOでは重要なポイントです。特にページの表示速度とモバイル対応は近年ますます重視されています。ページの読み込みが遅いと、ユーザーはストレスを感じて離脱してしまう恐れがあります。検索エンジンもユーザー体験を重視するため、表示速度の速いサイトを高く評価する傾向があります。画像ファイルの圧縮やキャッシュの活用、不要なスクリプトの削減、コンテンツの遅延読み込み(Lazy Load)などでページ表示を高速化する施策を講じましょう。

また、日本においても多くのユーザーがスマートフォンから検索を利用しています。9割近いユーザーがスマートフォンで閲覧しているというデータもあり、モバイル対応(スマホで見やすいデザイン)は必須と言えます。

このモバイル表示もSEOにおけるランキング要因のひとつです。

レスポンシブWebデザインを採用して画面サイズに応じたレイアウトにしたり、モバイルでの操作性(文字の大きさ、ボタンの押しやすさなど)を最適化したりすることで、スマホユーザーにも快適に閲覧できるサイトを提供できます。Googleはモバイルファーストインデックスを導入しており、スマホで適切に表示・操作できないサイトは検索順位で不利になる可能性があります。

さらに、ユーザビリティ全般を向上させる工夫も有効です。分かりやすいナビゲーション、読みやすいレイアウト、適切なフォントサイズや余白、効果的なボタン配置(コールトゥアクション)など、ユーザーが快適にサイトを利用できるデザイン・構成を心がけましょう。滞在時間や再訪問率も上がり、SEO的にもプラスに働きます。

画像の最適化とその他の内部対策

サイト内で使用する画像についても最適化を行いましょう。

画像もまた、SEOの観点から重要な要素とされています。画像ファイルは必要以上に大きなサイズにせず適切に圧縮しつつ、画質とのバランスを取ります。また、画像には代替テキスト(ALT属性)を設定し、画像の内容をテキストでも説明しておきます。ALT属性は、検索エンジンが画像の内容を理解する助けとなるだけでなく、画像検索経由のSEO効果を高める要素としても機能します。流入を獲得するためにも、画像ファイル名やALTテキストにSEOを意識した関連キーワードを含めることを意識しましょう。

その他、技術的な内部SEO対策としては、XMLサイトマップを用意して検索エンジンにサイト構造を知らせる、適切なHTMLマークアップや構造化データの活用で情報をマシンリーダブルにする、重複コンテンツがある場合はcanonicalタグを指定して評価を集中させる、といった点もあります。

しかし、これら技術的な施策は初心者には難しく感じるかもしれません。まずは上で挙げた基本的なSEOポイント(タイトル・見出し・コンテンツ・内部リンク・速度改善・モバイル対応など)を確実に実践することが先決です。それらを押さえた上で、さらなる技術SEOに取り組むと良いでしょう。

自分でできる外部SEO対策(オフページ対策)

自サイト以外の外部から評価を高める施策を外部SEO対策(オフページSEO)と呼びます。内部施策と外部施策の両面からSEOを強化することが成果につながります。中でも代表的なのが被リンク(バックリンク)の獲得です。これはSEO施策の中でも外部からの評価を高める重要な要素です。

外部のサイトから自分のサイトへのリンクが貼られていると、Googleなどの検索エンジンは「このサイトは他からも推薦されている=有益で信頼できる」と判断し、検索順位が向上しやすくなります。ただし、単純にリンクの数を増やせば良いわけではなく、リンクの質が重要です。質の低い記事やサイトから大量のリンクを集めても効果は薄く、むしろペナルティを受ける可能性もあります。

では、初心者が外部SEO対策としてできることは何でしょうか?

基本となるのは、自サイトのコンテンツを充実させておくことで、自然に被リンクが集まる状態を目指すことです。そのうえで、次のような施策があります。

  • SNSやコミュニティでの情報発信

    作成したコンテンツをSNS(ソーシャルメディア)で共有したり、関連するコミュニティ(Q&Aサイトやフォーラム等)で紹介したりすることで、多くの人の目に触れる機会を増やします。直接SEOランキングに影響するわけではありませんが、コンテンツを認知してもらうことで結果的にリンクを獲得するきっかけになります。また、SNS上でコンテンツが話題になればブランドの認知度向上にもつながります。

  • 良質なコンテンツによる自然な被リンク獲得

    やはり王道は、他のサイト運営者が「この情報は参考になる」と感じて自発的にリンクしたくなるような有益なコンテンツを作ることです。例えば、業界に関する詳細な調査データや分かりやすい解説記事、便利なツールやテンプレートの提供など、価値の高いコンテンツはブックマークや引用としてリンクされやすくなります。時間はかかりますが、こうした自然獲得リンクはSEO効果が高く、ペナルティのリスクもありません。

  • オンライン上での評判管理

    自社やサイトに関する口コミやレビューなど、外部で言及される情報(被リンクを伴わない言及も含む)にも目を向けましょう。良い口コミが増えることは、間接的にブランド力を高め、結果的にサイトへの訪問やリンク獲得につながります。特にローカルビジネスの場合、地域の口コミサイトやレビューサイトでの評判がSEOに影響することもあります。

外部SEO対策は、自分で直接コントロールしにくい部分もありますが、地道な情報発信と価値提供によって結果がついてくるものです。ただし、後述するように不適切な手段で無理に被リンクを集めることは逆効果となるため注意が必要です。

自分でやる時の避けるべきSEO対策

最後に、初心者が気を付けておきたいSEO上のNG行為(やってはいけない施策)について触れておきます。知らずに誤った対策を行うと、かえって検索順位を下げてしまい、最悪の場合検索エンジンからペナルティ(検索結果からの除外など)を受けてしまうこともあります。次のような行為は避けるようにしましょう。

  • キーワードの過剰な詰め込み

    前述のとおり、コンテンツ中にキーワードを不自然なほど大量に盛り込む行為は逆効果です。現在の検索エンジンは文脈を理解するため、不自然なキーワード羅列はスパムと見なされ順位が下がります。適切な頻度で自然にキーワードを使うようにしましょう。

  • 隠しテキスト・隠しリンク

    ユーザーには見えない形でキーワードを埋め込んだテキストやリンクをページ内に仕込む手法は、Googleをはじめとする検索エンジンのガイドライン違反です(文字を背景と同じ色にする、極端に小さい文字にする、画面外に配置するなど)。これも発見されればペナルティの対象になります。

  • 無関係なサイトからの大量リンク

    自作自演で大量のリンク集サイトを作ったり、関係のないサイトから無理に被リンクを集めたりする行為も避けましょう。リンクの質が重要と述べましたが、関連性の低いサイトから一方的に貼られたリンクは評価されないどころか、リンクスパムと見做されてサイト全体の評価が下がる危険があります。

  • 他サイトのコンテンツ流用

    他の記事をコピーして自サイトに掲載することも厳禁です。オリジナルでない重複コンテンツは、検索エンジンにインデックスされなかったり順位がつかなかったりします。他サイトの情報を参考にするのは問題ありませんが、そのまま転載せず自分の言葉でまとめ直して、自身の見解を加えるようにしましょう。

  • 品質の低いコンテンツや自動生成コンテンツ

    内容が薄くユーザーの役に立たないページを大量に作成し、ツールで自動的に文章を量産するような手法も避けるべきです。ユーザーに価値を提供しないコンテンツは検索エンジンから低品質と判断され、上位表示は望めません。コンテンツは質を優先し、量産よりも一つ一つの内容を充実させることが大切です。

以上の点に注意し、健全な方法でSEO対策を実施していれば、よほどのことがない限りペナルティを受ける心配はありません。検索エンジンのガイドラインに沿って、ユーザーにも検索エンジンにも喜ばれるサイト作りを心がけましょう。それが健全なSEO対策につながります。

SEOを自分でやる時のオススメツール

SEO対策は実施して終わりではなく、SEOの成果を最大化するためにも継続的な分析と改善が不可欠です。自分でSEOを進める上でも、便利なツールやサービスを活用して状況を把握し、課題を見つけてSEO改善につなげていきましょう。ここでは、初心者にも使いやすい代表的なツールを4つ紹介します。

Google Search Console

Google Search Console(グーグルサーチコンソール)は、Googleが提供する公式のウェブマスター向けツールです。サイトをSearch Consoleに登録(所有権の確認)することで、Googleによる自サイトのクロール状況や検索パフォーマンスを詳細に知ることができます。

具体的には、検索クエリごとの表示回数やクリック数、平均掲載順位を確認できるため、どのキーワードでどれだけのユーザーがサイトに訪れているかが把握できます。また、サイト内のどのページが多く表示・クリックされているか、クリック率(CTR)が高い/低いページはどれか、といったデータも閲覧可能です。

さらに、Search Consoleではインデックスの状況もモニタリングできます。

例えば新しく公開したページがGoogleにインデックス登録(検索可能になること)されているか、逆にクロールエラーやモバイルの使い勝手に関する警告はないか、といった技術面のチェックも行えます。問題はレポートで指摘されるため、SEO改善に向けた早めの修正対応が可能です。初心者がまず導入すべき基本的なSEO管理ツールとして、Google Search ConsoleはSEO対策の強い味方となるでしょう。

Pagespeed Insights

ページの表示速度を改善するには、Googleの提供するPageSpeed Insightsという無料ツールが役立ちます。このツールに自分のサイトのURLを入力すると、モバイルとPCそれぞれについてページの読み込み速度を分析し、スコアとともに詳細な診断結果と改善提案を提示してくれます。例えば「画像の最適化が必要」「不要なJavaScriptを減らすべき」といった具体的な指摘が表示されるため、自サイトのパフォーマンス上の弱点が一目瞭然です。

PageSpeed Insightsの結果を参考に、指摘された箇所を改善していきましょう。容量の大きすぎる画像があれば圧縮・リサイズする、レンダリングを阻害しているCSSやスクリプトは必要なものだけに厳選する、サーバーの応答時間を改善するといった対応です。特にモバイルでの速度改善は重要で、表示が遅いとユーザーはすぐ離脱してしまいます。PageSpeed Insightsで緑色の「良好」スコアが出ることを目指し、表示スピードの改善に取り組んでください。それによりユーザー体験が向上し、SEO効果も高まります。

Ahrefs

被リンクの状況を詳しく調べたいときには、SEOツールのAhrefs(エイチレフス)が便利です。Ahrefsは有料のプロ向けツールですが、被リンク分析の精度が高く、多くのSEO担当者に利用されています。自分のサイトをAhrefsで分析すると、どのドメインから何件のリンクをもらっているか、各リンクのアンカーテキスト、ドメイン評価など、細かなデータを確認できます。これにより、自分のサイトの外部評価がどの程度あるのか把握でき、どのページが特に多くリンクされているかも分かります。

また、Ahrefsを使えば競合サイトの被リンク状況を調べることもできます。競合他社がどんなサイトからリンクされているかを分析し、自分にも獲得できそうなリンク先を探すといった活用法です。ただし、初心者の場合は自サイトの健全な被リンク構造を整えることが先決です。Ahrefsのデータを参考に、明らかに不自然なスパムリンクが多数ある場合はGoogleのサーチコンソールでリンクの否認を検討するなど、被リンクの質の改善にも取り組みましょう。

Google Analytics

SEOの効果測定にも活用できるGoogle Analytics(グーグルアナリティクス)は、サイトへのアクセス状況を詳しく把握できる無料ツールです。SEOによる集客効果を測るためにも、Analyticsを導入しておくことを強くおすすめします。

2020年10月にリリースされた最新版のGoogle Analyticsは「GA4」と呼ばれ、正式名称は「Googleアナリティクス4プロパティ」と言います。

Google Analyticsを使うと、サイトに訪れたユーザー数やページビュー数はもちろん、トラフィックの流入元(どの経路でサイトに来たか)を知ることができます。中でも「オーガニック検索レポート」の項目を見れば、SEOによる検索エンジン経由の訪問がどれくらいあるかが一目で分かります。

さらに、Google Analyticsではユーザーのサイト内での行動データも分析できます。Analyticsでユーザー動向をチェックし、問題点があればコンテンツやページ構成を改善することで、結果的にSEOパフォーマンスも向上していくでしょう。Google Analyticsは奥が深いツールですが、基本的なレポートを見るだけでも十分価値があります。定期的にデータを確認し、サイト改善に役立ててください。

まとめ

ここまで、SEO対策の基本から具体的な内部施策・外部施策、そして注意すべきNG行為について解説してきました。最後に重要なポイントを振り返りましょう。

まず、SEOの本質はユーザーにとって役立つ情報を提供することにあります。検索エンジンのアルゴリズムは常にユーザーファーストで進化しており、結局のところユーザーに喜ばれるサイトが上位に表示され続けます。初心者のうちはSEOの小手先テクニックに走りがちですが、何よりもコンテンツの質とユーザー満足を意識してください。

タイトルや見出しの最適化、内部リンク構築、表示速度の改善などの基本的なSEO施策を一つ一つ実践していきましょう。すべてを一度に完璧に行う必要はありません。サイト運営を続けながら、順次SEO改善を積み重ねていくことが大切です。

また、SEOの効果はすぐには現れないことも念頭に置いておきましょう。検索エンジンの評価が上がり、順位が上昇するまでには時間がかかります。

焦らずに、定期的にアクセス解析を行い(例えばどのキーワードで流入があるか、どのページがよく見られているかなどを確認し)、必要に応じてコンテンツの改善や追加を行ってください。検索エンジンが提供するウェブマスター向けツールを活用すれば、サイトのインデックス状況や検索クエリごとの表示回数・クリック数なども把握できます。

SEO対策は一度実施して終わりではなく、継続的な取り組みが重要です。定期的に新しいSEOコンテンツを公開したり、既存の記事をリフレッシュしたりして、サイトを成長させていきましょう。そうすることで、検索エンジンからの評価も徐々に高まり、ターゲットとするキーワードでの上位表示に近づいていきます。

ぜひ本記事の内容を参考に、今日からできるSEO対策を少しずつ実践してみてください。SEO初心者であっても、本記事で解説した基本に忠実にSEO対策を積み重ねていけば、着実に成果が現れてくるはずです。

WRITER

複数メディアのSEO対策担当者を8年以上経験。SEO知識の他に、健康、脱毛、恋愛、コンプレックスなどのジャンルも得意。これまで500本以上のコンテンツ制作と上位表示実績を持つ。
キーワード選定からライティングまでを一貫して行うため検索意図を把握する能力が高い。

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