• 2026.7.13
  • MEO

ローカル検索とは?Googleの仕組みと順位決定要素を解説

ローカル検索とは?Googleの仕組みと順位決定要素を解説

ローカル検索とは、「今いる場所や特定の地域周辺で、行ける店・使えるサービス・相談先を探し、比較して選ぶ検索」のことです。

例えば、「近くのカフェ」「渋谷 ランチ」「新宿 歯医者」「大阪駅 ホテル」のように、現在地や地域をもとに店舗・施設・サービスを探す検索がローカル検索にあたります。

ローカル検索の大きな特徴は、同じキーワードで検索しても、検索する場所によって表示される結果が変わる点です。東京で「歯医者」と検索した場合と、大阪で「歯医者」と検索した場合では、表示される医院や地図上の候補は異なります。これは検索エンジンが、ユーザーの現在地や検索キーワードに含まれる地域名をもとに、近くの候補を表示しているためです。

ローカル検索は、次の3つの要素で成立します。

  1. 検索意図:今すぐ行きたい、利用したい、比較して選びたいという行動意図
  2. 位置情報:現在地や指定した地域が検索結果に影響すること
  3. 表示ロジック:関連性・距離・知名度をもとに検索結果が並ぶこと

つまりローカル検索とは、単に「地名を入れて検索すること」ではありません。ユーザーの行動意図と位置情報をもとに、検索結果が地域ごとに最適化される検索の仕組みです。

実務上、ローカル検索は「近くの店舗を探す検索」というだけでは不十分です。ユーザーは近くの店舗を探しながら、同時に「どこに行くべきか」「どこなら安心できるか」「今すぐ対応してくれるか」を比較しています。そのため、ローカル検索は地域情報を探す検索であると同時に、来店・予約・問い合わせ先を比較して選ぶ検索行動でもあります。

なお、ローカル検索が行われるのはGoogleだけではありません。Yahoo!マップ、Appleマップ、Instagramなどでも、地域や現在地をもとに店舗・施設を探す行動は行われています。

ただし、実務上は利用者数が多く、店舗集客への影響も大きいGoogle検索・Googleマップを基準に考えるケースが多いため、本記事では主にGoogleを前提に、ローカル検索の仕組みや順位決定要素を解説します。

ローカル検索とは

ローカル検索とは、地域性のある検索意図を含み、現在地や指定した地域に応じて結果が変わる検索行動のことです。ユーザーの入力方法によって、大きく分けて以下の2つのパターンに分類されます。

  1. 「地名」を含む検索(明示的)

    検索キーワードの中に、具体的な「地名」や「駅名」を含めるパターンです。ユーザーが特定のエリアにあるビジネス情報を求めていることが明確です。

    例:「渋谷 ランチ」「大阪駅 ホテル」「北海道 観光」

  2. 「地名」を含まない検索(暗示的)

    地名を入力していなくても、検索エンジンが「ユーザーの現在地」に基づいて、ローカル検索として処理するパターンです。スマートフォンの普及と位置情報の利用が日常化したことで、わざわざ地名を入力せずとも、現在地周辺の情報を探す検索行動が定着しつつあります。

    例:(外出先で)「近くのカフェ」と検索する
    (自宅で)「歯医者」と検索する

    こうした変化は、Googleが公開しているローカル検索関連資料や、日本のスマートフォン普及状況とも一致します。ローカル検索は一部の人だけが使う特殊な検索ではなく、モバイル利用の拡大とともに日常的な検索行動として定着していることが分かります。

    think with Googleの資料では、モバイル検索の約3分の1が位置情報に関連するとされており、「near me」のような地名表現を含まなくても、現在地を前提に地域情報を探す検索が増えていることが示されています。

    ※出典:think with Google「How Mobile Search Connects Consumers to Stores」

    日本でも総務省の調査では、スマートフォンを保有する世帯の割合は高い水準にあり、現在地を前提とした検索体験は日常的なものになっていると考えられます。

    ※出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)「通信利用動向調査 / 令和6年通信利用動向調査 / 世帯全体編 / 統計表セット(全19表)」

    以前は検索キーワードそのものに一致する情報ページが目立つケースもありました。しかし現在は、ユーザーの意図(近くの歯医者に行きたい)を検索エンジンが汲み取り、現在地周辺の歯科医院が表示されやすくなっています。これもローカル検索の一種になります。

    また、ローカル検索ではキーワードによってユーザーの行動意欲や重視する情報が異なります。例えば「近くのカフェ」は今すぐ行ける場所を探している可能性が高く、「歯医者」は口コミや診療時間を比較してから選ぶ可能性が高い検索です。一方で「鍵屋」「水道修理」「救急病院」のような検索は、緊急性が高く、距離・営業時間・電話のしやすさが重視されやすくなります。

    このように、同じローカル検索でも、業種や検索語句によってユーザーが重視する情報は変わります。実務では、キーワードごとの行動意図を分けて考えることが重要です。

    弊社が分析してきた1,000以上のローカル検索キーワードでも、「地域名+業種」だけでなく、「業種名のみ」の検索でローカルパックが表示されるケースが多く確認されています。

    こうした結果からも、Googleは地名の有無だけでなく、ユーザーの検索意図や現在地も踏まえて、地域情報を求めている検索かどうかを総合的に判定している可能性が高いと考えられます。

ローカル検索の主な表示3パターン

ユーザーがローカル検索を行ったとき、検索結果には主に次の3つの表示パターンがあります。

  1. ローカルパック(地図枠)

    検索結果の上部に、地図とともに表示される店舗・施設の一覧です。ユーザーの現在地や指定した地名に関連性が高い店舗情報が、検索結果の目立つ位置に表示される点が特徴です。

    なお、検索キーワードによっては表示件数が2件になる場合や、ローカルパック自体が表示されない場合もあります。

    また、ローカル検索結果は、特に地域性の強い業種でローカルパックが表示されやすい傾向があります。

    弊社が主要エリアで実務上分析した1,000以上のキーワード群では、クリニックやサロンでは約98%、ジムでは約96%、飲食店は約95%、不動産でも約95%のキーワードでローカルパックが表示されました。一方で、「グルメ」や「貸切」のようなワードではローカルパックが表示されにくい傾向も確認されています。このことから、ローカル検索では業種の地域性だけでなく、検索語句の性質によっても検索結果の構成が変わると考えられます。

    ※弊社調査データ。主要エリアにおける検索をもとに1,000以上のキーワードを集計。調査期間:2024年10月〜2026年5月。対象キーワード・地域・調査期間・デバイス条件によって結果は変動します。

  2. ローカルファインダー

    ローカルパックの「もっと見る」から遷移する一覧画面です。ローカルパックより多くの店舗が表示され、比較検討されやすい領域です。

  3. ローカライズされたオーガニック検索結果

    地図の下に並ぶWebサイトのリスト(オーガニック検索)も、地域の影響を強く受けます。例えば、東京で「弁護士」と検索したときと、福岡で「弁護士」と検索したときでは、表示される法律事務所のホームページや情報の並び順が異なります。

    ここで重要なのは、ローカル検索では「表示されること」と「選ばれること」は別だという点です。ローカルパックに表示されても、口コミが少ない、写真が古い、営業時間が分かりにくい、サービス内容が伝わらない状態では、ユーザーは別の店舗を選ぶ可能性があります。実務上は、順位だけでなく、検索結果に表示されたときにユーザーが比較しやすい情報になっているかを確認する必要があります。

なぜユーザーは「ローカル検索」をするのか?

ユーザー心理の観点から見ると、ローカル検索には通常のキーワード検索とは異なる「強い行動意図」が含まれています。

■「行きたい・したい」という欲求(マイクロモーメント)

ローカル検索は、単に知識を得たいだけの情報収集(Knowクエリ)ではなく、「今すぐ行動したい(Go / Do / Buy)」といった行動に近い検索であることが少なくありません。

ローカル検索は、特別な検索行動ではなく、日常の様々な場面で自然に使われています。例えば、次のような日常の場面で使われます。

  • 外出先で「近くのカフェ」を探す
  • 引っ越し先で「歯医者」を探す
  • 旅行中に「ランチ」を探す
  • 当日予約できる「美容室」を探す
  • 急ぎで「救急病院」や「鍵屋」を探す

ローカル検索が行われた瞬間、そのユーザーは来店・予約・問い合わせといった行動を起こす可能性が高い状態と言えます。

実際、think with Googleの調査では、スマートフォンで近隣の店舗やサービスを検索したユーザーの76%が24時間以内に関連する店舗を訪問し、28%が購入に至ったと報告されています。調査対象は海外ですが、ローカル検索が単なる情報収集ではなく、来店や購買に直結しやすい検索行動であることを示すデータとして参考になります。

※出典:think with Google「How Mobile Search Connects Consumers to Stores」

Googleはどうやってローカル検索の順位を決めている?

Googleは、数ある店舗や施設の中からどうやって「表示すべき情報」を選んでいるのでしょうか?

Googleは、ローカル検索の順位決定において、主に以下の3つの要素を指標にしていると公表しています。

  1. 関連性(Relevance):検索語句とビジネス情報の一致度
  2. 距離(Distance):検索地点からの近さ
  3. 知名度(Prominence):口コミやWeb上での認知度・評価

Googleはこれら3要素をそれぞれ独立して評価するのではなく、組み合わせて最適な結果を返すと説明しています。

※出典:Googleビジネスプロフィールヘルプ「Googleのローカル検索結果のランキングを改善するヒント」

  1. 関連性

    「検索語句と、その場所・サービスの内容が合致しているか?」
    ユーザーが探しているものと、対象のビジネスのマッチ度になります。例えば、ユーザーがイタリアンを探している中で、該当店舗がイタリア料理を提供しているかどうかを確認し、提供していなければ表示候補から除外される可能性が高いです。

    実務で関連性を見る場合は、Googleビジネスプロフィールのカテゴリだけでなく、サービス欄、説明文、投稿内容、写真、公式サイトのページ内容まで確認します。例えば、実際には「小児矯正」に対応している歯科医院でも、GoogleビジネスプロフィールやWebサイトにその情報が十分に記載されていなければ、「地域名 小児矯正」のような検索で関連性が伝わりにくくなります。順位が伸びない場合、口コミ数や距離だけを見るのではなく、「そもそも検索語句と店舗情報が正しく結びついているか」を確認することが重要です。

  2. 距離

    「ユーザーの現在地(または指定地域)から近いか?」
    ローカル検索において、物理的な距離は重要な要因の一つになります。どれだけ評価が高い店舗でも、ユーザーの現在地から遠く離れていれば、ローカル検索の結果としては不適切(利便性が低い)と判断されるケースがあります。

    ただし、距離は重要な要素ではあるものの、順位を決める絶対条件ではありません。ローカル検索でよくある誤解は、「距離が近い店舗が必ず勝つ」と考えてしまうことです。

    確かに距離は重要ですが、店舗側が簡単に変えられる要素ではありません。そのため、ローカル検索対策では距離だけを見て判断するのではなく、カテゴリ設定、サービス内容、口コミ数、口コミ返信、写真、投稿、Webサイトの地域ページ、外部サイトでの情報統一など、距離以外に改善できる要素を確認することが重要です。

    検索地点からやや離れていても、関連性や知名度が高く、ユーザーが比較したときに選びやすい情報が整っている店舗は、ローカルパックに表示されるケースがあります。

    実務上の観察事例として、弊社支援先のリサイクルショップでは、競合店舗より検索地点から約500m離れている条件でも、ローカルパックに表示されるケースが確認されました。

    ※対象:弊社支援先のリサイクルショップ4店舗/観察期間:2025年6月〜2026年3月

    このことからも、ローカル検索の順位は距離だけで決まるわけではなく、関連性や知名度も含めた総合評価で決まると考えられます。実務でも「競合より近いから勝てるはず」と判断して改善を止めるケースがありますが、実際には情報の充実度や口コミ、Web上の認知度が不足していると、距離が近くても選ばれにくくなります。

  3. 知名度

    「その場所はどれだけ広く知られているか?」
    Web上での認知度や評判を指します。

    • Googleマップ上の口コミ数や評価
    • Web上の他サイトやSNSでの言及
    • 公式Webサイトを含むWeb上での認知や評価の蓄積

ローカル検索とMEOの関係

ここまで解説した「ローカル検索」というユーザー行動と仕組みに対応するために、企業や店舗が行うマーケティング施策のことを、MEOやローカルSEOと呼びます。

  • ローカル検索:ユーザーが地域情報を探す「行動」および検索エンジンの「仕組み」
  • MEO / ローカルSEO:ローカル検索で自社を見つけてもらうための「対策」

ユーザーの検索が「PCでWebサイトを調べる」ことから「スマホで現在地周辺を探す」ことへシフトしつつあるため、ビジネス側もWebサイトのSEOだけでなく、MEO対策として地図情報(Googleビジネスプロフィール等)を整備し、エリア内での知名度を高めることが非常に重要になります。

MEO対策というと、Googleマップでの順位を上げる施策だと思われがちです。しかし実務上は、順位を上げることだけが目的ではありません。ローカル検索で見つけてもらい、比較されたときに選ばれ、最終的に来店や問い合わせにつなげることが目的です。

そのため、Googleに正しく情報を伝えることと、ユーザーが安心して選べる情報を用意することの両方が必要です。

ローカル検索で自社を見つけてもらいやすくするために、まず取り組みたいGoogleビジネスプロフィールの基本施策は次の通りです。

  • 情報を正確に整備する(店舗名、住所、電話番号、営業時間、サービス、Webサイトなど)
  • 投稿で定期的な情報発信を行う
  • 口コミを増やし、返信を継続する
  • Webサイトや他媒体と店舗情報の整合性を保つ

こうした基本施策を積み重ねることが、関連性や知名度の向上につながり、ローカル検索での露出改善に直結します。

まとめ

ローカル検索とは、現在地や特定の地域をもとに、行ける店・使えるサービス・相談先を探し、比較して選ぶ検索です。

  • 地名入り、または現在地付近の情報を探すこと
  • 検索結果が、ユーザーの場所によって変化すること
  • アクション(来店・購入)への意欲が非常に高いこと

ローカル検索対策で大切なのは、「今、何位に表示されているか」だけを見ることではありません。どの検索地点で、どのキーワードで、どの競合と比較されたときに、自社が選ばれる状態になっているかを見ることが重要です。

順位だけを追うと、店舗の近くで上位に出ているだけで満足してしまうことがあります。しかし実際の集客では、商圏内の複数地点で見つけてもらい、比較されたときに選ばれる情報が整っているかどうかが成果を左右します。

ローカル検索は、順位を見る施策ではなく、地域の見込み客に選ばれる状態をつくる施策として考えるべきです。

ローカル検索の本質を正しく理解し、地域からの集客拡大や、ビジネスの知名度アップへとつなげていきましょう。

WRITER

WEB業界歴10年以上。
大学在籍時のイギリス留学経験を活かし現在も海外MEO最新情報に精通している。
500店舗以上のGoogleビジネスプロフイール管理に携わりMEO対策知見に自信を持つ。

ローカル検索とは?Googleの仕組みと順位決定要素を解説

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