• 2025.11.18
  • SEO

被リンクとは?SEOにおける重要性と良質なリンクの増やし方を解説

被リンクとは?SEOにおける重要性と良質なリンクの増やし方を解説

被リンクは、SEO(検索エンジン最適化)でWebサイトへの集客効果を高めるうえで非常に重要な要素です。しかし、「被リンクとは具体的に何を指すのか」「なぜ被リンクを集めると検索順位に良い影響があるのか」と疑問に思う初心者の方も多いでしょう。

そこで本記事では、被リンクの基本やSEOにおいて重要とされる理由、さらにGoogleの評価基準であるE-E-A-Tとの関係、良質な被リンクと悪質な被リンクの違い、そして良質な被リンクを増やす具体的な方法について、初心者から中級者の方にも分かりやすく解説します。

検索エンジン(GoogleやYahoo!)からの流入を増やしたい方にとって、被リンク対策の理解と実践は欠かせません。ぜひ本記事を参考にしてください。

被リンクとは?

被リンクとは、他のサイトから自分のサイトへ向けて設置されたリンクのことです。外部リンクやバックリンクと呼ばれることもあります。

例えば、サイトAのページに記載されたURLをクリックするとサイトBに移動する場合、サイトBにとってはサイトAからの「被リンク」を得ている状態になります。このように自サイト以外のページに貼られ、自サイトへ誘導してくれるリンクが被リンクです。

検索エンジン、とくにGoogleは、被リンクを「他のサイトからの推薦状」や「信頼の投票」のようなものとして扱っています。多くのサイトからリンクされているページは「多くの人に参考にされている有益なページ」である可能性が高いためです。

そのため、被リンクが多い(または質の高い被リンクが集まっている)ページは、検索結果で高く評価されやすくなります。

実際、Googleは開発当初から被リンクの数と質をページ評価の指標に組み込んでおり、その影響を理解したうえで最適な被リンク対策方法を取ることが重要です。この被リンクを重視した手法によって、Googleは他の検索サイトよりも質の高い検索結果を提供できるようになり、利用者から圧倒的な支持を得ることに成功しました。

つまり、「被リンク」という指標を取り入れたこと自体がGoogle検索の精度向上と成功の原動力となった経緯があります。現在に至るまで、被リンクはGoogleのランキングアルゴリズムの根幹を支える評価要素であり続けています。

なお、同じドメイン内の別ページ同士を繋ぐリンクは「内部リンク」と呼ばれ、被リンク(外部からのリンク)とは区別されます。その違いを理解することが、今後の被リンク対策方法を考えるうえでも役立ちます。

被リンクがSEOで重要な理由

被リンクはSEOの中でも特に重要な位置づけにある要素であり、検索順位の向上に直接的な効果をもたらします。では、なぜここまで被リンクがSEOで重要視されているのでしょうか?

その背景には、検索エンジンがWebページの内容価値を判断する仕組みに被リンクが深く関わっていることがあります。

検索エンジンのアルゴリズムはページのテキストや構造など多くの要素を分析しますが、コンテンツの質そのものを機械だけで完全に理解することは容易ではありません。

そこでGoogleは「価値あるコンテンツには自然と多くのリンクが集まる」という考え方を取り入れ、被リンクをコンテンツの価値を示す重要な指標として活用しました。これは学術論文において多く引用される論文が高く評価されるのと同じ発想です。

実際、Googleの創業者たちは大学での研究をヒントに、ウェブページの被リンクを評価する「PageRank(ページランク)」という仕組みを導入することで、検索順位をより正確に反映する効果がありました。

こうした背景から、質の高い被リンクを多数獲得しているページほど検索結果で上位に表示されやすい傾向があります。他サイトからのリンクが多いページは、それだけ多くのユーザーに「このページは読む価値がある」と認められていると判断され、Googleからの評価(信頼度や権威性の評価)が高まるためです。

さらに、被リンクが増えることによって得られる具体的なメリットもいくつかあります。

  • 検索順位への良い影響(SEO効果)

    良質な被リンクは検索エンジンからの評価を直接高めるため、個々のページが狙ったキーワードで上位表示を獲得しやすくなります。検索順位が上がれば、それだけ多くのユーザーの目に留まりサイトへのオーガニック流入が増加するでしょう。

  • サイト全体の評価向上

    被リンクはリンク先のページだけでなくドメイン全体の信頼性にも関わります。質の高いリンクが数多く集まると、サイト全体が権威のあるサイトだと認識され、ドメインパワー(ドメイン全体の評価)が向上します。その結果、新しく公開したページも検索エンジンにインデックスされやすくなったり、サイト全体の順位が底上げされたりする効果も期待できます。

  • クローラーの巡回促進

    外部のサイトからリンクが張られていることで、クローラー(巡回プログラム)があなたのサイトを発見しやすくなり、サイト内を巡回する頻度が高まります。特に新規サイトや新しく作成したページでも、被リンク経由でクロールされやすくなるため、検索結果にコンテンツが反映されるスピードが速くなる場合があります。

また、関連性の高いサイトからのリンクは読者がそこから直接あなたのサイトに訪れる入り口にもなります。被リンク経由で新たな訪問者を獲得できるため、純粋なSEO効果だけでなく集客面でのメリットも期待できます。

こうした点からも、被リンクはSEOと集客の両面で重要な役割を果たしていると言えます。

このように、被リンクは検索エンジンから見たサイト評価(ランキング要因)に大きな影響を与えるうえ、結果的にサイトへのトラフィック増加にもつながる重要なカギとなります。

被リンクの獲得はGoogleの評価基準・E-E-A-Tを高めるうえでも重要

近年のGoogleは単に被リンクの数やキーワードの多寡だけでなく、コンテンツ提供者の専門性や信頼性といった質的評価を重視するようになっています。その代表的な指標がE-E-A-Tです。

E-E-A-Tとは「Experience(経験)・Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trustworthiness(信頼性)」の頭文字を取ったもので、Googleの検索品質評価ガイドラインにおいて良質なコンテンツやサイトを評価する基準として示されています。

被リンクの獲得は、このE-E-A-Tを高める上でも極めて重要な意味を持ちます。なぜなら、他のサイトからのリンクはあなたのサイトが 第三者から認められている証拠だからです。具体的には、以下のような点で被リンクがE-E-A-Tに寄与します。

  • 権威性・信頼性の向上

    信頼性の高いウェブサイトや公的機関、業界で権威あるサイトからリンクされていれば、そのリンク先のサイト(あなたのサイト)もまた信頼できる情報源であるとみなされます。多くの信頼できるサイトから推薦(リンク)されているページは、Googleから見ても権威性・信頼性が高いと判断され、結果として検索順位の向上につながります。

  • 専門性のアピール

    同じ分野の専門サイトや専門家から言及されリンクされることで、そのサイトのコンテンツが特定の分野における専門的な価値を持つことが示されます。例えば医療や金融といった分野で、関連業界の団体や専門メディアから被リンクを得られれば、「専門知識に裏付けされた有用な情報を提供しているサイト」であると評価されるでしょう。

  • 経験に基づく独自性の証明

    実際の体験や独自の調査に基づいたコンテンツは他にはない価値を生みやすく、多くのユーザーから支持されます。そのようなオリジナル性の高いコンテンツはSNSで拡散されたり他のブログから引用されたりして、自然な被リンクが集まりやすくなります。これによって「実体験に根ざした有益な情報を提供している」という評価を受け、サイトの信頼性向上につながります。

特にお金や医療などユーザーの人生に大きな影響を与える分野(YMYL: Your Money or Your Life)では、信頼性(Trustworthiness)が非常に重視されます。そのため、そうした分野のサイトが良質な被リンクを多数獲得していることは、信頼できる情報源であることの強力な裏付けとなります。総じて、被リンクはE-E-A-Tの各要素(経験・専門性・権威性・信頼性)を外部から補強する役割を果たし、Googleからの評価を高める上で欠かせない要素となっているのです。

良質な被リンクと悪質な被リンクの違い

被リンクの「質」はSEOにおいて最も重要な評価基準の一つです。

すべての被リンクがSEOに有効というわけではなく、その質によって評価も大きく異なります。むしろ、不自然な手法で集められた低品質な被リンクはGoogleからマイナス評価を受け、場合によっては検索順位の大幅な低下やペナルティ(インデックス除外など)につながることもあります。ここでは、良質な被リンクと悪質な被リンクの違いを見てみましょう。

良質な被リンクの特徴

良質な被リンクとは、一言で言えば「ユーザー目線で見て自然かつ価値のあるリンク」です。例えば次のような特徴が挙げられます。

  • 関連性の高いサイトからのリンク

    内容の関連するサイトやページ同士で貼られたリンクは、ユーザーにとって有益なナビゲーションとなります。同じテーマや業界のサイトから得られる被リンクは、検索エンジンから見ても「関連性が高い=意味のある推薦」として高く評価されます。

  • 信頼性・権威性の高いドメインからのリンク

    大学や公的機関、著名なニュースサイト、業界トップ企業のサイトなど、ドメインパワーが高く信頼できるサイトからのリンクは価値が高いです。そのようなリンクは、あなたのサイトの信頼度や権威を高める強いシグナルとなります。

  • 自然に獲得されたリンク

    自サイトのコンテンツの質に共感したブロガーや他サイトの運営者が、「参考になる」「紹介したい」と思って貼ってくれたリンクは自然な被リンクです。こうしたリンクは人間の評価に基づく純粋な推薦なので、SEO上の効果も高く評価されます。

  • ユーザーにとって有益な文脈で貼られたリンク

    コンテンツの流れの中で読者の理解を助けて追加情報を提供する目的で貼られているリンクは良質です。アンカーテキスト(リンクが設定されたテキスト)も内容に即した自然なものになっており、クリックしたユーザーが遷移先で満足できる可能性が高いリンクと言えます。

悪質な被リンクの特徴

一方、悪質な被リンクとは検索順位を不正に操作することだけを目的として設置された不自然なリンクを指します。具体的には以下のようなケースが該当します。

  • 無関係なサイトから大量に貼られたリンク

    あなたのサイト内容と全く関連性のないサイトや低品質なサイトから、意味もなく大量に貼られたリンクは評価の対象になりません。例えば全くジャンルの異なるサイト群から機械的に設置されたリンクは、不自然なパターンとして検出されます。

  • 金銭で購入したリンク・リンク集サイト

    お金を払ってリンクを設置してもらう「被リンク買収」や、リンクだけを集めたリンク集・ディレクトリサイトからのリンクも悪質です。こうした手法で得たリンクはGoogleのガイドライン違反となり、かえって評価を下げるリスクがあります。

  • 不自然なアンカーテキスト

    SEO目的で特定のキーワードばかりをアンカーテキストにして貼られた大量のリンクも要注意です。本来、他サイトが自然に貼る場合は文章の流れに沿った表現になりますが、不自然にキーワードだけが繰り返されるリンクはスパムと見なされます。

  • 自作自演の量産リンク

    ブログのコメント欄やフォーラムの署名欄などに自動ツールを使って自サイトのリンクを大量に書き込む、いわゆるスパム行為も悪質な被リンクの典型です。また、自分で多数の衛星サイト(サテライトサイト)を作りそこからリンクを送り込むような手法も以前は行われていましたが、現在では非常にリスクが高いです。

  • 不自然な相互リンク

    関連性のないサイト同士が意図的にお互いにリンクを貼り合う相互リンクも、不自然なリンク構造と見なされかねません。少数の自然な相互紹介であれば問題ありませんが、過度な相互リンク集めは避けるべきです。

このような質の低い被リンクを増やす行為に対して、Googleはアルゴリズムを通じて厳しく対処しています。特に2012年の「ペンギンアップデート」以降、不自然なリンクが発覚したサイトは検索順位の大幅ダウンやインデックスからの除外といったペナルティを受けやすくなりました。

被リンクの数だけを追い求めて質をおろそかにすると、かえってSEOに悪影響を及ぼすという点に注意が必要です。

なお、すべての被リンクが検索順位に影響するわけではない点にも留意しましょう。

たとえば、たとえば、リンクにrel=”nofollow”や、rel=”sponsored”という属性が付与されている場合、Googleはそのリンクからの評価を原則としてランキングに反映しません。

このように、リンクには検索エンジンが評価を考慮しないものも存在するため、単にリンクの数を増やすだけでなく、検索エンジンに評価された良質なリンクを得ることが重要です。

良質な被リンクを増やす方法

それでは、どのような方法なら良質な被リンクを獲得できるのでしょうか?

闇雲にリンクを集めようとしても、前述のように質が伴わなければ逆効果です。良質な被リンクを増やすには、コンテンツの工夫や情報発信など様々な方法があります。ここでは代表的な施策をいくつか紹介します。

質の高いコンテンツを作成する

最も基本かつ効果的な方法は、ユーザーにとって有益な高品質のコンテンツを発信することです。オリジナルのデータや調査に基づく記事、専門的な知見をわかりやすくまとめた解説、ユーザーの悩みを解決するノウハウ記事などは、他のサイトから「参考になる情報」としてリンクされやすくなります。

例えば、最新の業界トレンドを深掘りした解説記事や、独自に実施したアンケート結果をまとめたレポートなどは、他のサイトから引用・参照されている可能性が高いでしょう。文章だけでなく図解や動画を用いるなどコンテンツの見せ方を工夫すれば、さらに多くの被リンクを引き寄せる可能性があります。

まずは自社サイトの想定読者(ユーザー)が本当に求めているものは何かを考え、それに応えるコンテンツづくりに注力しましょう。

SNSやコミュニティで情報を発信・拡散する

作成したコンテンツは、ただ公開するだけでなく積極的に拡散して認知度を高めることも大切です。Twitter(現・X)やFacebook、InstagramなどSNSで記事をシェアすれば、多くのユーザーの目に触れる機会が増え、その中にはブログやサイトであなたのコンテンツを紹介する人がいるかもしれません。

実際にSNSでバズるような有益な情報は、その後まとめサイトやニュースサイトからリンクされるケースもあります。また、業界のオンラインコミュニティやQ&Aサイトで、質問者の求める情報にマッチする自社記事があれば紹介するのも効果的です(ただし宣伝のみの投稿にならないよう注意しましょう)。

また、既存のファンに向けてメールマガジンなどで新着記事を知らせることも、自サイトのコンテンツを広める有効な手段です。このようにコンテンツを広める施策を取ることは、自然な被リンク獲得方法としても非常に有効です。

外部サイトへ寄稿・協力する

自社サイト以外のメディアに記事を寄稿したり、インタビューや対談記事に協力したりするのも良質な被リンクを得る方法です。

関連する業界のウェブメディアやニュースサイトに専門家として記事を提供すれば、著者紹介や本文中で自サイトへのリンクが設置されることがあります。特にドメインパワーが高く信頼されている媒体からのリンクはSEO効果も大きいでしょう。寄稿や取材の機会を通じて、自サイトの存在感を外部に示しつつリンク獲得につなげることができます。また、新サービスのリリース時にプレスリリースを配信し、ニュースメディアに取り上げられればリンク獲得につながる場合もあります。

役立つ事例や情報を公開する

業界に役立つデータや事例をまとめたホワイトペーパーや、ユーザー事例・インタビュー記事を公開するのも有効です。BtoB企業であれば、導入事例や顧客インタビューのページを増やすことで、取材を受けた企業側から自社サイトへのリンクを得られる可能性があります。

また、独自の統計や調査レポートを発信すれば、他のブログやニュース記事で引用・参照される際にリンクを貼ってもらいやすくなります。自社だけが提供できるものを積極的に公開し、業界内での存在感を高めましょう。

商品・サービスの価値を高める

少し視点を変えたアプローチですが、自社の商品やサービスそのものの質を向上させることも、結果的に被リンクを増やすことにつながります。製品やサービスの評判が高まれば、利用したユーザーが自身のブログやSNSで紹介する可能性があります。

「良いものだから人に薦めたい」という自然な口コミから生まれるリンクは、非常に質が高いナチュラルリンクと言えます。日々のサービス改善や顧客満足度の向上に取り組むことが、巡り巡ってSEOにもプラスに働くでしょう。

壊れたリンクを活用する

関連分野のサイトを閲覧して、リンク切れ(404エラー)になっているページを見つけ出し、その代替となり得る自社のコンテンツを提案してリンクを貼り直してもらうという方法もあります。いわゆる「ブロークンリンクビルディング」と呼ばれる被リンク獲得方法で、既存のリンク機会を有効に活用できる点が魅力です。手間はかかりますが、実現すれば質の高い被リンク獲得につながる可能性があります。

以上の方法を組み合わせて実践しつつ、焦らず継続することが被リンク獲得では重要です。

良質な被リンクは一朝一夕には集まりませんが、地道に良いコンテンツを提供し続け、ユーザーや業界からの信頼を積み重ねていけば、徐々に「このサイトなら信頼できる」という評価が広がり、リンクも自然と増えていきます。

まとめ

被リンクはSEOにおいて欠かせない重要な要素であり、その質がサイトの評価を左右します。以上、被リンクの基本やSEOでの重要性、良質な被リンクの増やし方について解説しました。

単に数を追うのではなく、ユーザーに価値を提供し信頼を得ることで結果的に生まれるリンクこそが資産となります。良質な被リンクをコツコツと獲得していけば、検索エンジンからの評価も高まり、検索順位の向上や一層安定したSEO効果や安定した集客へとつながっていくでしょう。

Googleの裁判資料によれば、現在はページランクより品質、ユーザーの反応、AIシグナルなどの方が重要視されていることが明らかになってきています。

情報元: What Google’s Trial Docs Reveal About Clicks, Links and Other Ranking Signals

被リンク施策は効果こそ低くなっているものの、ユーザー本位の情報発信を続けて質の高いリンクを積み重ねる地道な取り組みは、結果的に大きな力となってくるはずです。

ぜひ健全な方法で被リンクを増やし、WebサイトのSEO効果を高めてください。

WRITER

複数メディアのSEO対策担当者を8年以上経験。SEO知識の他に、健康、脱毛、恋愛、コンプレックスなどのジャンルも得意。これまで500本以上のコンテンツ制作と上位表示実績を持つ。
キーワード選定からライティングまでを一貫して行うため検索意図を把握する能力が高い。

被リンクとは?SEOにおける重要性と良質なリンクの増やし方を解説

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