- 2025.4.18
- SEO
重複コンテンツとは?SEOへの影響から対策まで詳しく解説

SEOにとって「重複コンテンツ」は致命的?
「どうして検索順位が上がらないんだろう」とお悩みではありませんか?もしかしたら、サイト内の「重複コンテンツ」が原因かもしれません。
重複コンテンツは、Googleから直接ペナルティを受けるだけでなく、検索順位の低下や被リンク評価の分散、クロール効率の低下など、SEOにとって見過ごせない多くの悪影響を及ぼします。特に小規模~中規模のサイトでは、限られたリソースで成果を最大化する必要があるため、こうしたリスクを放置することはできません。
そこで「重複コンテンツとは何か?」という基礎知識から、Googleの評価基準、具体的なチェック方法、さらに実践的な対策方法までを初心者にもわかりやすく解説します。重複コンテンツの問題を解消し、サイトのSEO効果を最大化するための方法を押さえていきましょう。
重複コンテンツとは何か?

「重複コンテンツ」が具体的にどのような問題で、なぜ注意が必要なのか、明確に理解できていないという方も多いのではないでしょうか?
「重複コンテンツ」とは、ウェブサイト内または外部サイトにおいて、同一もしくは非常によく似たコンテンツが複数存在している状態を指します。
見た目やレイアウトが多少異なっていても、文章や画像、構成などコンテンツの中身がほぼ同じ場合、Googleなどの検索エンジンは重複コンテンツとみなします。別名「コピーコンテンツ」と呼ばれることもあります。
例えば、次のようなケースに心当たりはないでしょうか?
- 複数の製品ページで、仕様説明や導入事例の文章をコピペして使い回している
- CMS(WordPressなど)のカテゴリーページやタグページで似たURLのページが自動生成
- 古いページを残したまま、新しいページを別のURLで作成してしまった
- PDFやパンフレットの内容をWebページに転用し、複数ページで同じ文章になっている
たとえ意図的でなくてもGoogleなどの検索エンジンからは「評価しづらいサイト構造」と見なされてしまいます。その結果、本来なら上位表示されるはずのコンテンツが埋もれてしまったり、コンテンツのオリジナリティ(独自性)が損なわれて、最悪の場合、Googleからペナルティを受けサイト全体のSEO効果が低下するリスクが生じます。
SEOにおける重複コンテンツ問題の背景
Googleでは、同じコンテンツが複数のURLで存在した時、混同を避けるため基本的にもっとも信頼できる1つのページ(正規ページ)だけを評価し、他の重複ページは検索結果に表示させないのが通常です。
しかし、ごくまれに悪質な重複コンテンツ(ユーザーを欺く目的のコピーサイトなど)と判断された場合には、ペナルティや厳しい措置が取られる可能性があります。
通常の重複コンテンツであれば検索結果からフィルタで除外される程度ですが、意図的な大量コピーをするなど悪質な重複コンテンツはGoogleの手動ペナルティ(順位の大幅引き下げやインデックスからの完全削除)があり得るということです。
この重複コンテンツ問題はSEO業界で以前から重要視されてきたテーマです。
2011年の「パンダ・アップデート」では、コピー記事や薄いコンテンツが多い低品質サイトの順位がペナルティを受け大きく下げられました。2016年末には、大手キュレーションサイト「WELQ」の無断転載・コピー問題が社会問題化し、Googleは2017年2月に公式ブログで「低品質なサイトへの対策」を発表。アルゴリズムを調整して重複コンテンツを含む質の低いサイトへの対策を一段と強化しました。
その結果、SEO対策で過度にコピーコンテンツに依存したサイトは軒並みペナルティを受け検索順位を落とす事態となり、現在ではコンテンツのオリジナリティ(独自性)がこれまで以上に評価される傾向に。
こうした悪質な重複コンテンツはユーザーにも検索エンジンにもメリットがなく、放置するとサイト評価の低下やペナルティリスクにつながるため注意が必要です。
重複コンテンツの種類
重複コンテンツは主に「サイト内重複」と「サイト外重複」の2種類に分類できます。それぞれの代表的な例をご紹介します。
サイト内重複(内部重複)
同一ドメイン内で異なるURLによって、ほぼ同じコンテンツが表示されるケースです。
たとえば次のような場合があります。
- URLの表記ゆれ
「wwwあり」と「wwwなし」のURLで同じコンテンツが表示される。また、末尾に「/があるパス」と「/がないパス」が両方存在する -
パラメータ違い
URLのクエリパラメータ(例:?session=XXXXや検索結果のフィルタパラメータ)が異なるだけで同じコンテンツが存在する - デバイス別URL
PC版ページとスマートフォン版ページでURLを別々に設定しているが、提供しているコンテンツは同一 -
多重カテゴリーページ
商品や記事が複数のカテゴリに属し、それぞれ別のURLで同じコンテンツが表示される
こうした状況ではユーザーもGoogleなどの検索エンジンも「どのページを見ればいいのか」迷ってしまうため、コンテンツ評価が分散されてしまいます。ペナルティを受けてしまうと、サイト全体の評価低下につながりかねません。
サイト外重複(外部重複)
異なるドメイン間でコンテンツが重複しているケースです。
- プレスリリースの転載
自社サイトで公開したプレスリリース記事が、複数の外部メディアにも同じ内容で掲載 -
引用のしすぎ
他社のブログ記事や資料からの引用が多すぎて、自社ページのオリジナリティが薄い - 流用された商品説明
メーカーが提供する商品説明文をそのままコピーして自社サイトの商品ページに掲載(他社サイトにも同じ説明文が載っている) -
盗用・無断転載
自社オリジナルの記事が許可なく他サイトにコピーされて掲載(いわゆるコンテンツ盗用)
このようにサイト外で同じ内容が存在する場合、Googleから「独自性がないコンテンツ」とみなされて評価が下がる可能性があります。特に他サイトにオリジナルコンテンツを盗用された場合、オリジナルである自サイトの方がペナルティをもらい、検索順位を下げられてしまうリスクがあるため正しい対策が必要です。
重複コンテンツがSEOに与える影響

重複コンテンツがサイト内に存在すると、SEOにおいて具体的に次のようなデメリット(悪影響)が生じます。よく起こりがちなリスクを確認してみましょう。
SEOへの影響① 検索順位の低下
同じキーワードを狙った重複コンテンツがサイト内に複数あると、自サイト内でキーワードの競合(カニバリゼーション)が発生します。
これはGoogleにとっても「どのページを優先表示すべきか判断がつかない」状態であり、結果的に該当するすべてのページの検索順位が下がってしまう可能性があります。本来上位表示させたい重要コンテンツがあっても、重複コンテンツがあるとお互いが足を引っ張り合う形になり、いくらSEO対策をしても検索順位が思うように上がらなくなります。
SEOへの影響② 正規ページ以外は除外
Googleは複数の重複コンテンツを検出すると、その中からもっとも適切と判断した1つのページを「正規ページ(canonical)」として選び、残りは検索結果に表示しない傾向にあります。
たとえ自分が作成したオリジナルコンテンツであっても、他サイトに内容をコピーされて先にGoogleにインデックス(登録)されてしまうと、自サイトのコンテンツが「重複」と判断されてインデックス対象外に…。
最悪の場合、Googleサーチコンソールで何度URL登録リクエストをしても自分のコンテンツがいつまでも評価されない…という事態にもなりかねません。
SEOへの影響③ 被リンク評価の分散
外部からの被リンク(バックリンク)はコンテンツ評価を高める重要な要素ですが、重複コンテンツが存在するとリンクや評価が複数のページに分散してしまい、SEO効果が薄まってしまいます。
せっかく獲得した貴重な被リンクは本来1ページに集中させたいところです。
しかし重複コンテンツが複数あると、自然リンクや被リンクが分散されてしまい、どのページも十分な評価を得られないという状況が起こり得ます。その結果、どのページも検索上位に届かなくなってしまう可能性があります。
SEOへの影響④ Googleのクロール量には制限が
新しく作成したコンテンツをGoogleの検索結果に表示させるには、Googlebot(クローラー)に巡回・クロールしてもらう必要があります。
しかしクローラーが各サイトを巡回できる量(クロール予算・クロールバジェットとも言います)は無限ではありません。規模の小さいサイトほどクロールしてもらえるページ数に限りがあるため、重複ページばかりクロールされてしまうと、肝心の新着ページがクロールされず後回しになることも起こり得ます。
「せっかく公開した新規コンテンツやブログ記事がなかなか評価されない…」のは、これが原因かもしれません。
SEOへの影響⑤ Googleからのペナルティリスク
Googleは基本的に、通常範囲の重複コンテンツに対しては自動処理(フィルタで検索結果から除外)するだけで、個別にペナルティを科すことはありません。
しかし、
- 他サイトから大量にコピペしたページを公開する
- ユーザーに価値を提供しないアフィリエイト用のミラーサイトを量産する
など、明らかに悪質でスパム的な重複コンテンツの場合、ペナルティを受ける可能性が高まります。
これはGoogleの検索品質ガイドライン違反となり、手動ペナルティ(検索順位を人為的に大幅引き下げ、あるいはインデックスから完全削除される処置)の対象となります。
先程もお伝えした通り、過去には無断転載記事ばかり掲載していたサイトや、自動生成のコピーコンテンツだらけのサイトがペナルティを受け、サイト全体ごと検索結果から姿を消した例もあります。
Googleコアアップデート直後などに、アクセス数が急減している、検索順位が大幅にダウンしている、検索結果に出てこない(特にブランドキーワード)といった場合は、ペナルティを受けている可能性が非常に高いです。
一度ペナルティを受けてしまうと元の評価を取り戻すまでに時間と労力がかかってしまうため、悪質な重複と受け取られかねない対策は避けることが肝心です。
小規模なサイトほど、ページごとの評価が命綱です。気づかないうちに重複コンテンツを作ってしまうと、それだけでサイト全体の評価低下になりかねません。コンテンツ量が少ないサイトほど、より一層重複コンテンツに注意しましょう。
重複コンテンツをチェックする方法

では、重複コンテンツが疑われるページをどのように見つければよいか、コストをかけずに始められる簡単なチェック方法から、必要に応じて使いたい分析ツールまで紹介します。ペナルティを受ける前にしっかりチェックしておきましょう。
チェック方法① Google検索機能を使う
最も手軽に試せる方法は、Googleの検索機能を利用して重複コンテンツを探す方法です。特に定型文や商品説明など「コピペされがちな文章」の重複を見つけたいときに便利です。
検索演算子「site:」を使う
演算子site:を使うと、特定のサイト内にあるページをGoogle検索でドメイン指定して表示できます。例えば次のように入力します。
site:example.com キーワード
⇒「example.com(自社ドメイン)」内の「キーワード」を含むページだけが検索結果に表示されます。(※ドメイン名とキーワードの間に半角スペースを入れてください)
自社サイトのドメイン名と、重複が疑われる語句を入れて検索することで、似たタイトルやディスクリプションのページが一覧表示されます。そこで類似した内容のページが複数ヒットすれば、それらは重複コンテンツ(または非常に近い類似ページ)の可能性があります。
また、intitle:演算子を組み合わせてページタイトル内のキーワード一致で検索すれば、タイトルタグの重複を洗い出すことも可能です。
site:example.com intitle:キーワード
指定したドメイン内でタイトルにその「キーワード」を含むページだけが表示されます。タイトルが似通ったページが多数出ていないか確認してみましょう。
引用符「””」(ダブルクォーテーション)を使う
引用符「””」を使用することで、「完全一致検索」ができます。
検索キーワードを引用符「””」で囲むと、そのフレーズに完全一致する文章を持つページのみがヒットします。
これを利用して、文章の一部で検索する方法です。
例えば、自サイトのある記事から一文を抜き出して、
“重複コンテンツがSEOにとって悪影響を及ぼす理由を解説します”
と検索してみます。
するとその文章と全く同じ語句・語順を含むコンテンツだけが検索結果に表示されます。自サイト内だけでなく他サイトも対象になるため、他サイトに同じ文章が存在しないかを確認することができます。
検索結果ページのURL末尾に「&filter=0」を付ける
Google検索には、類似したコンテンツや同じサイトのページを一度に大量に表示しないよう自動フィルタが設定されています。通常の検索では同じドメイン(サイト)からは最大2~3ページ程度しか同時に表示されません。しかし、検索結果のURLの末尾に「&filter=0」というパラメータを設定して再度アクセスするとフィルタ機能が無効になり、普段は除外されている類似ページもすべて表示されます。
これによって本来検索結果に出てこない重複ページも確認可能です。
ただし「除外されている=低品質と判断された」というわけではありませんが、フィルタにかかっているページが多い場合はコンテンツの独自性が不足している可能性が高いといえます。自サイトのコンテンツがどの程度フィルタで省かれているか、一度チェックしてみるとよいでしょう。
チェック方法② Googleサーチコンソールで重複コンテンツを確認
Google Search Console(サーチコンソール)はGoogle公式の無料ツールで、自サイトのインデックス状況を把握できます。サーチコンソール上でも、Googleから見た重複ページを確認することが可能です。
サーチコンソールの管理画面で
インデックス登録 > ページ
の項目を開きます。そこに表示される「ページがインデックスに登録されなかった理由」の一覧の中に、
「重複しています。Googleにより正規ページとして選択されていません」
というステータスがあれば要注意です。
その項目をクリックすると、重複コンテンツと見なされてインデックスから除外されているページのURL一覧が表示されます。ページ数が多いサイトや、CMSで類似ページが自動生成されているサイトでは思わぬ重複が検出されていることもあります。SEO対策の一環として、定期的に確認して不要な重複コンテンツいないかチェックしましょう。
チェック方法③ サイト構造解析ツール「ScreamingFrog」
Screaming Frog(スクリーミングフロッグ)はSEOの専門家もよく使うサイトクローリング・構造解析ツールです。このツールを使うと、重複コンテンツにつながる様々な要素を自動検出できます。
例えば
タイトルタグやメタディスクリプションの重複を抽出
似通ったURLのグルーピング(パラメータ付きURLなど実質同じページをグループ化)
各ページにcanonicalタグが正しく設置されているかのチェック(誤設定の検出)
などが可能です。
無料版でも最大500URLまでクロールできるため、小~中規模サイトであれば十分活用できます。特にECサイトや製品ページが多いサイトは構造的にコンテンツが重複しやすいため、導入を検討してみる価値があります。
チェック方法④ 重複チェックツール「Copyscape」「sujiko.jp」
外部サイトとの重複コンテンツ(無断転載や過去の寄稿記事との類似など)を調べるには、専用のツールも便利です。代表的なものを2つ紹介します。
Copyscape(コピースケープ)
URLを入力するだけで、インターネット上に存在する類似コンテンツを検索できる海外製のSEO定番ツールです。無料版でもある程度使えますが、より詳細に調べたい場合は有料版で文章を入力してチェックすることもできます。自サイトの記事が他に盗用されていないか確認するのに役立ちます。
sujiko.jp(スジコ)
2つのURL間で本文やタイトルの類似度を数値化してくれる、日本語対応の便利な判定ツールです。寄稿先と自社サイトのコンテンツがどれくらい重複しているかを調べたいときに最適です。外部ライターから納品された記事が他サイトのコピーではないかチェックしたり、他メディアへ転載する際にどの部分を書き換えるべきか検討したり、といった用途にも活用できます。
重複コンテンツを解消する対策

重複コンテンツが見つかったら、放置せずすぐに対策しましょう。
特に小~中規模サイトの場合、1ページごとの検索順位やコンバージョンへの影響が大きいため「早く・確実に・過不足なく」対応することが求められます。サイト全体のページ数が少なければ、重複の割合が高く、ペナルティを受けてしまう可能性が高まります。
そこで、具体的な重複コンテンツの対策方法を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。同じコンテンツが異なるURLで存在する場合、Googleがどのページを評価すべきか判断できなくなります。それを防ぐには次のような対策を行いましょう。
対策① 301リダイレクトの設定
もっとも基本的な対策は、重複コンテンツのあるページを301リダイレクトで一つに統合する方法です。古いURLや不要な重複ページから正規のURLへリダイレクト(転送)を設定することで、評価や被リンクの力を集約できます。
301リダイレクトとは「あるURLにアクセスがあったら別のURLへ恒久的(Permanent)に転送する」というサーバー側の設定です。検索エンジンにも「こちらが正規のURLです」と明確に伝えることができます。一般的にはサーバーの.htaccessファイルなどで設定します。
具体的な例をいくつか挙げます。
「wwwあり」と「wwwなし」、どちらかに301リダイレクトを設定
https://example.comとhttps://www.example.comの両方でサイトが表示されている場合、どちらか一方に統一し、もう一方から301リダイレクトを設定しましょう。
例:https://example.com ⇒ https://www.example.com
HTTPSに301リダイレクトを設定
http://example.comとhttps://example.comの両方が存在する場合、常にHTTPSへ301リダイレクトを設定します。
例:http://example.com ⇒ https://example.com
同一コンテンツの二重URLを片方に301リダイレクトを設定
http://example.com/page/とhttp://example.com/page/index.htmlのように、同じページが2つのURLでアクセスできてしまう場合は、正規のURLに一本化します。
例:https://example.com/page/index.html ⇒ https://example.com/page/
パラメータ付きURLを正規URLに301リダイレクトを設定
計測用などで付与されたパラメータ付きのURLは、基本的にパラメータなしの正規URLへリダイレクトを設定するのが安全です。
例:https://example.com/page/?session=ABC123 ⇒ https://example.com/page/
このように301リダイレクトを適切に設定すれば、URLの正規化(一本化)によってコンテンツ評価を一箇所に集めることができます。余分な重複ページを残さないSEO対策として必ず実施しましょう。
対策② canonicalタグの設定
複数のページで類似または同一のコンテンツを提供している場合、HTMLの<head>内にcanonical(カノニカル)タグを設定して正規ページを指定することで重複の問題を緩和できます。
この方法は、サイト内の重複ページを完全に統合・削除できないケース(※ユーザーには見せたいが内容がほぼ重複している場合など)で有効な対策です。
特にECサイトの商品ページやブログ記事で、同じコンテンツが複数のURLで表示されるといった場合に有効です。ページの<head>内に次のようなタグを記述することで、「このページの正規版(オリジナル)はこのURLである」と検索エンジンに伝えることができます。
<link rel="canonical" href="https://example.com/正規ページのURL">
設定する際は次のポイントに注意しましょう。
- 記述する場所は必ず<head>タグの中に入れる
- hrefに書くURLは必ず完全な絶対URL(https://~から始まるフルパス)にする
- オリジナルの正規ページ側にも、自分自身を指すcanonicalタグ(自己参照canonical)を設定
対策③ noindexタグでインデックス除外
検索結果に出したくないページ、もしくはSEO的に価値がないページについては、ページ内にnoindexメタタグを設定してインデックス(検索エンジンへの登録)から除外する方法も有効です。
例えば、
- サイト内検索結果のページやタグ一覧ページなどコンテンツがほぼ重複・無限に生成されうるページ
- 印刷用ページやPDFページなど本ページと内容が重複する派生ページ
- 会員限定ページや管理画面など検索結果に表示する必要がないページ
などが該当します。
そのようなページのHTML<head>内に以下のタグを設定すると、「このページは検索エンジンにインデックスしないでください」という指示を出すことができます。
<meta name="robots" content="noindex">
この方法によってGoogleをはじめ検索エンジンは、そのページを検索結果に表示しなくなります。
サイト内検索結果ページなどをnoindexにしておけば、重複コンテンツとして見なされることを防ぎ、本来見せたいコンテンツの評価低下を防ぐ効果があります。
noindexを設定したページが本当にインデックスから除外されているか、Google Search Consoleのカバレッジレポート(インデックス>ページ)で定期的に確認することも忘れずに行いましょう。
対策④ 定型文・共通コンテンツの見直し
小規模サイトやコーポレートサイトで意外と多いのが、各ページに同じ会社紹介文やサービス説明文がコピペで載っているケースです。
一つひとつのコンテンツで差別化を図らないと、これも重複コンテンツの一種と言えます。各コンテンツにはできるだけそのページ固有の情報や内容を充実させ、定型文ばかりにならないよう工夫しましょう。
似たような商品ページが多数並ぶ場合には、「その商品に関するQ&A」や「導入事例」「おすすめの使い方」など、そのページにしかないコンテンツを追加するのがおすすめです。
会社概要やサービス概要の説明を全ページに載せている場合は、それらを1ページにまとめて掲載し、他ページから参照リンクを張る方式に切り替えると重複を避けられます。テンプレート化された共通コンテンツが多すぎないか見直し、ページごとのオリジナリティを高めペナルティリスクを回避しましょう。
対策⑤ 外部重複への対応(無断転載・寄稿記事・二次利用など)
自社サイト外との重複コンテンツは、SEOだけでなく著作権やブランド管理の観点からも放置せず早めに対策すべき問題です。
無断転載された場合
自社コンテンツが他サイトに盗用されているのを発見したら、まずはそのサイトの運営者に削除依頼を出します。それでも応じてもらえない場合はGoogleへの著作権侵害の申し立て(削除要請)を行いましょう。Googleの提供する報告フォームから「どのコンテンツが無断使用されているか」「オリジナルはどれか」等を送信し、Google側で著作権侵害と判断されれば該当ページは検索結果から削除されます。
自サイトのコンテンツを許可ありで再掲載する場合
自社の記事を他メディアに転載してもらう、あるいはプレスリリース配信で各媒体に同じ文章を載せるといった場合には、引用元の明示やcanonicalタグの設定を依頼しましょう。転載先のページに「〇〇(自社サイト)より転載」などと明記してリンクしてもらうことで、オリジナルの権威を保ちやすくなります。
また可能であれば転載先でを自サイトのURLに指定してもらえるのが理想です。難しい場合でも、少なくともリンクで出典明記をお願いするとよいでしょう。
自社コンテンツを他サイトへ寄稿・二次利用する場合
自社ブログの記事を別媒体に寄稿する、あるいはホワイトペーパーを記事化する等で自サイトと他サイトに重複する内容が発生するケースもあります。
この場合、同じ文章をそのまま使い回さないことが重要です。寄稿先にはできるだけ内容をアレンジしたり一部を書き換えるなどして、完全一致しないよう工夫しましょう。
寄稿先の記事内で自社サイトの関連ページを引用する際は、引用タグや引用スタイルを用いて「引用である」ことを明示するのも一つの方法です。もし寄稿先との調整が可能であれば、該当記事に対しcanonicalタグでオリジナル(自社サイト)を指定してもらったり、noindex設定してもらったりといった対応を依頼できるとベストです。
以上のように、重複コンテンツ対策は技術的な対応(リダイレクトやタグ設置など)と運用ルールの見直し(コンテンツの書き方や配信方法の工夫)の両面からアプローチする必要があります。限られた労力で最大の効果を出すためにも、まずはサイト内で特に重要なコンテンツから優先的に対策していくことがポイントです。
まとめ

限られたリソースの中でWeb施策の成果を高めるには、1ページごとの価値を最大化する対策が何より重要です。そのためにも、重複コンテンツの放置はペナルティを受ける可能性もあり、大きな損失につながります。
今回ご紹介したように重複コンテンツは「順位が上がらない」「新しい記事がインデックスされない」「被リンクの効果が分散して感じられない」といった、サイト運営でありがちなモヤモヤの原因であることが少なくありません。SEO効果を最大化するために次の対策方法を習慣化しましょう。
- Google Search Consoleで定期的に重複コンテンツの有無を確認し、問題を早期発見・対策する
- Copyscapeやsujikoなど無料ツールも活用して、外部サイトとのコンテンツ重複もチェックする
- canonicalタグ、noindexタグ、301リダイレクトなど重複対策の技術要素を理解し適切に活用する
- ページごとのコンテンツ差別化を常に意識し、使い回しのテンプレート文章から脱却する
- 新規ページ作成時や外注・寄稿時には重複リスクに配慮するルールをSEOチームで共有・徹底する
こうしたSEO対策・チェックを定期的に行うことで、小さな改善の積み重ねが将来的な大きな集客効果やコンバージョン向上につながります。
重複コンテンツの問題は一見気付きにくく後回しにされがちだからこそ、今すぐ取り組むことで他社に差をつけられる分野とも言えます。重複コンテンツゼロの健全なサイト構造を目指し、検索エンジンにもユーザーにも高く評価される強いWebサイトを築いていきましょう!
WRITER

ライターMT
ライターMTの記事一覧複数メディアのSEO対策担当者を8年以上経験。SEO知識の他に、健康、脱毛、恋愛、コンプレックスなどのジャンルも得意。これまで500本以上のコンテンツ制作と上位表示実績を持つ。
キーワード選定からライティングまでを一貫して行うため検索意図を把握する能力が高い。
重複コンテンツとは?SEOへの影響から対策まで詳しく解説
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