- 2024.3.8
- MEO
Googleマップ広告を初心者向けに基本から費用や設定手順まで解説
スマートフォンユーザーが増えた昨今、Google検索やGoogleマップから表示された店舗に訪れる方が増えています。
そのためGoogle検索やGoogleマップに自社のビジネスプロフィールの情報を上位に表示させることで来店や認知につなげることができ、エリアに特化した検索においては、特に大きく効果を発揮するため、重要な集客施策となります。
しかしGoogleのローカル検索結果のランキング要因には「関連性」「距離」「知名度」などの重要度が高く、なかには上位表示が難しい店舗もあり、諦めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのようなビジネスを運営している方もGoogleマップに広告を出すことでローカル検索結果の上部に自社ビジネスを表示させることができます。
そこで本記事では、Googleマップに掲載できるローカル検索広告を初心者向けに費用から出稿方法、運用のポイントまで解説します。
目次
Googleマップに表示する「ローカル検索広告」とは?
ローカル検索広告とは、特定の地理的なエリア内でのみ表示されるオンライン広告です。GoogleやBingなどの検索エンジンで、ビジネスやサービスが提供する地域を対象として、特定のキーワードやフレーズに基づいて広告を表示します。
たとえば、ある人が「新宿 美容外科」と検索すると、その地域で営業している美容クリニックのローカル検索広告が表示されます。この広告にはビジネスの名前、住所、営業時間、レビューなどが表示されます。
この種の広告は消費者がその地域でのビジネスを探しているときに役立つ情報を提供します。特に地元のビジネスにとって有用であり、そのビジネスやサービスが地元の消費者に対してどのように価値を提供するかを効果的に伝えることができます。
ローカル検索広告は地域的な競争を有利に進めるため、小規模ビジネスやまだ認知されていないビジネスにとっては特に重要な施策となります。まだまだ利用している企業も少ないので地域コミュニティでの認知度を高め、新しい顧客を引き付け、売上を増加させるために利用することができます。
Googleマップ広告とローカルパック広告の違い
「Googleマップ広告」と「ローカルパック広告」はどちらもローカル検索広告の一つです。
Googleマップ広告はGoogleマップの中で表示され、ローカルパック広告は一般的なGoogle検索結果のページ上に表示されます。配信面は選択することができません。
ただし、どちらも地元の検索者に対するビジネスの可視性を高めることを目指しています。
リスティング広告との違い
ローカル検索広告は、特定の地域や場所に関連するビジネス情報を表示させることができますが、リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワード(検索語句)を元に、検索結果画面に掲載される広告のことで特定の商品やサービスを直接売りたいときに使用します。
キーワードに反応した広告が検索結果ページ上部に表示され、目的や配信される場所に違いがあります。
ローカル検索広告は「場所」に重点を置き、リスティング広告は「商品・サービス」に重点を置いているという特徴があります。
ローカル検索広告にかかる費用
Googleビジネスプロフィールを作成して、Googleマップにビジネス情報を出すだけなら費用がかかりません。
ただし、ローカル検索広告を掲載するのに費用負担があり、広告がクリックされたときにのみ課金されます。つまり、ユーザーが広告を見ただけであれば課金されません。
【クリック課金制】
-
広告
広告をクリックして、ビジネスの詳細ページに移動すると課金されます。
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ウェブサイト
リンクをクリックすることを含みます。
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電話
広告内の電話番号をクリックして直接電話をかける場合も課金対象となります。
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ルート検索
ユーザーが広告からルート案内をリクエストすると課金の対象となります。
上記のいずれかをクリックした場合、費用が発生する仕組みです。
具体的な費用相場はクリック単価(CPC)50~300円程度、一ヶ月あたり掲載料金は1~3万円程度とされております。ただし、競争の激しい業界や地域では、クリック単価がこれよりもはるかに高くなることもあります。
ローカル検索広告のメリット
ローカル検索広告は、地域に特化したマーケティング戦略として非常に有用です。その主なメリットは以下のとおりです。
- 高い関連性:ローカル検索広告は、特定の地域で検索を行っているユーザーに対して表示されます。したがって、広告はユーザーの現在のニーズと位置に関連性があり、その結果、クリック率や行動を促す可能性が高まります。
-
競争力の強化:ローカル検索広告は、地元の競合他社に対してビジネスを目立たせるのに役立ち、競争が激しい市場や業界で有用です。
特に通常の上位表示対策だと隣の市や町においてが、その地域に所属するビジネスが優先的に上位表示されやすいのですが、ローカル検索広告では配信地域を指定することができます。そのため上位表示させにくい近隣の地域にもビジネスを表示させることが可能となります。 - 目的地への誘導:たとえばGoogleマップと統合したローカル検索広告は、ユーザーに具体的な場所への道順を示すことができます。これにより、実店舗を持つビジネスは、顧客を直接その場所に誘導することができます。
- 効率的な予算利用:ローカル検索広告は、一般的には全国または全世界に向けた広告キャンペーンよりも費用対効果が高いです。配信が地元の視聴者に限定されていることで競合も少なくなり、無駄な支出を抑えることができます。
- 地元の顧客とのつながり強化:ローカル検索広告は、ビジネスと地元のコミュニティとのつながりを強化するのに役立ちます。これにより、顧客ロイヤルティとブランド認知度が向上します。
これらのメリットにより、ローカル検索広告は多くのビジネスにとって価値ある投資となるでしょう。
ローカル検索広告のデメリット
ローカル検索広告は多くの利点がありますが、それらを最大限に活用するために以下の主なデメリットにも注意しましょう。
- 限定的な視聴者:ローカル検索広告は地域に特化しているため、リーチできるのはその地域に住むまたはその地域を検索しているユーザーに限られます。したがって、国全体や全世界にサービスを展開しているビジネスにとっては、これらの広告だけでは不十分かもしれません。
- 都市部の高い競争率:特に都市部や競争の激しい業界では、同じ地域で広告を出している他のビジネスと競争しなければなりません。これはクリック単価を上げ、広告の効果を低下させる可能性があります。
- 適切な管理と最適化が必要:キーワードの選択、予算の設定、パフォーマンスのモニタリングなど、ローカル検索広告は適切な管理と最適化が必要です。これには専門的な知識や時間が必要となります。
- 地理的な精度:特定の地域へのターゲティングは技術的には可能ですが、位置情報の精度は常に100%ではありません。これは広告のターゲティングに影響を及ぼす可能性があります。
これらのデメリットを理解して対策を講じることで、ローカル検索広告は依然として効果的なマーケティング手段となります。
Googleマップに表示する「ローカル検索広告」の配信設定の全体像
Googleマップに広告を出稿するには、Googleのサービスである「Googleビジネスプロフィール」と「Google広告アカウント」を使用します。
ローカル検索広告にはGoogleビジネスプロフィールのアカウント連携が必要
Googleマップでの広告掲載には、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)のアカウントとの連携が必要です。
Googleビジネスプロフィールは、企業が自分たちのビジネスの情報をGoogle検索とGoogleマップに表示するための無料のツールです。Googleビジネスプロフィールの情報は広告に掲載されるので大変重要です。下記、最低限の設定は行っておきましょう。
- ビジネス名
- カテゴリの設定
- 正しい住所/マップピン位置
- 電話番号/ウェブサイトのURL/予約リンク(※ある場合のみ)
- 営業時間/休日
- メニュー/サービス/商品/写真の追加
- ビジネスの説明文
これにより、ローカル検索結果にビジネスの情報が表示され、ユーザーが店舗の場所を見つけやすくなったり、営業時間やレビューを確認できたりします。これらの表示させる情報は、Googleマップの広告と連動しており、ビジネスの可視性とリーチを大幅に高めます。
↓Googleビジネスプロフィールの作成方法はこちらから
↓【公式】Google広告アカウントの作成はこちら
Google広告アカウントとGoogleビジネスプロフィールを連携させるには、以下のステップを実行します:
-
Googleビジネスプロフィールにログインします。Google広告アカウント(メールアドレス)にオーナー権限をリクエスト送信して、届いたメールから承認してください。
Googleビジネスプロフィールを管理するGoogleアカウントとGoogle広告アカウントを管理するアカウントが同じである場合は既に連携された状態なので、次へ進みましょう。 -
2.Google広告アカウントでGoogleビジネスプロフィールの管理画面にログインして、「広告掲載」ボタンを押してください。これによってビジネスロフィールと広告アカウントをリンクさせることができます。
これらの手順を完了するとあなたのビジネスプロフィールでGoogleマップに広告が表示できるようになります。
ローカル検索広告の配信手順
Googleビジネスプロフィールの管理画面の「広告掲載」からGoogle広告に遷移することで配信設定を行うことができます。以下に基本的なステップを示します。
1.Google広告キャンペーンの作成:
まず最初に広告をクリックした際に「ウェブサイト」または「ビジネスプロフィール」を表示させるのか選択します。宣伝用のウェブサイトやポータルサイトがある場合は「ウェブサイト」を選択し、URLを入力しましょう。
2.主な目標を選択:
配信する目標を選択します。店舗への集客が目的の場合、ここでは「店舗の来客数を増やす」を選択して、「次へ」進みましょう。
3.広告見出しや説明文を設定:
次に広告見出しを30字以内で3つ以上入力します。また90字以内の説明文を2つ以上設定します。通話ボタンやルート検索が利用できるように「広告に通話ボタンを表示する」と「広告に所在地を表示する」にチェックを入れて、次に進みましょう。
また右側でプレビューが確認できるので参考にしながら入力していきましょう。
4.広告を表示するためのキーワードのテーマを追加:
「おすすめのキーワードのテーマ」から設定されてもいいですし、特定の狙いたいキーワードがあれば追加していきましょう。
例えば渋谷の居酒屋であれば、ここで「渋谷 居酒屋」などのキーワードを入れられてもよいでしょう。
5.適切な地域の設定:
配信するターゲット地域を設定します。「渋谷区」「横浜市」などの市区町村で指定したり、特定の地域から半径で指定して広告配信を行うこともできます。配信地域を設定して、「次へ」進みましょう。
6.予算の設定:
毎月の広告クリック数の見込みを参考にして予算を設定してみましょう。
あなたのビジネスや広告の予算に応じて、「予算を自分で入力する」より1日の平均予算を細かく調整することができます。
7.キャンペーンのプレビュー確認と公開:
すべての設定をプレビュー確認した後に「次へ」と進むとキャンペーンを公開することができます。
これらのステップを完了すると、あなたの広告は審査後にGoogleマップ上で表示され、潜在的な顧客があなたのビジネスを見つけやすくなります。また変更や停止をする場合はGoogle広告の管理画面より行ってください。
Googleマップに表示する「ローカル検索広告」の6つのポイント
「ローカル検索広告」を上手に運用するための基本的なポイントを以下に紹介します。
- Googleビジネスプロフィールを最適化する
- 適切なキーワードを選択する
- 配信する地域を適切に設定する
- 顧客の口コミに返信する
- パフォーマンスを定期的に確認する
- 予算を適切に設定する
Googleビジネスプロフィールを最適化する
ローカル検索広告はGoogleビジネスプロフィールの情報を基に表示されます。営業時間、連絡先、住所、ウェブサイト、ビジネスの説明などを正しく入力しましょう。また投稿などユーザーにアピールしていくのもよいでしょう。広告が表示されたときにユーザーが必要な情報をすぐに得られるようになります。
↓Googleビジネスプロフィールの編集方法を解説
適切なキーワードを選択する
ユーザーがあなたのビジネスを見つけるためには、広告キーワードがユーザーの検索意図と一致することが必要です。そのため、あなたのビジネスに関連するキーワードを正確に選択し、必要に応じて更新することが重要です。
たとえば、あなたが「焼き鳥が美味しい居酒屋」を運営しているなら、「居酒屋」「焼き鳥テイクアウト」「地元の焼き鳥店」などが考えられます。
配信する地域を適切に設定する
自分のビジネスが提供できる地域で広告を出すように設定します。たとえば、地元のレストランを運営している場合、そのレストランがある地域や近隣の市や町などを対象とします。
顧客の口コミに返信する
Googleビジネスプロフィールに表示される口コミは、新しい顧客に対するあなたのビジネスの印象を大いに左右します。
ポジティブな口コミに感謝の意を示したり、ネガティブな口コミには適切に対応することで、あなたのビジネスの信頼性を高めることができます。
↓口コミの返信例文を参考にする
パフォーマンスを定期的に確認する
Google広告では、クリック数、表示回数、クリック率、コンバージョンなどのデータを確認することができます。これらのデータを定期的に分析し、パフォーマンスを向上させるための改善点を見つけ出すことが重要です。
予算を適切に設定する
予算は広告がどの程度の頻度で表示されるかを決定します。予算を最適化することで、広告のパフォーマンスを最大化し、ROI(投資対効果)を高めることができます。
これらのポイントを踏まえてローカル検索広告を運用することで、より効果的な広告活動を行うことができます。
集客効果を上げるためMEO対策と広告の併用がおすすめ!
MEO対策とはマップエンジン最適化の略称で、主に地図アプリ(特にGoogleマップ)の検索結果において、自社のビジネスを上位表示させることで集客につなげる対策です。
具体的にはGoogleビジネスプロフィールを充実させる、認知度を拡大させながら顧客からの口コミを増やし、定期的に新しい情報や写真を投稿するなどでGoogleやユーザーから評価されるようにしていくことです。
MEO対策と広告(特にローカル検索広告)の両方を使うことは、集客効果を上げるためには非常に有効な手段と言えます。
たとえばオープン当初の店舗は認知度も低いこともあり、Googleからも評価されにくい状態です。そのため、すぐに効果が出せるローカル検索広告でユーザーに認知してもらうことで、顧客が増えれば口コミが増えていき、自然とMEO対策にもつながります。
したがって、MEO対策とローカル検索広告をうまく組み合わせることで、短期的な集客と長期的な信頼性向上の両方を同時に達成することができます。
また上位表示対策では所属している市や区内であれば可能ですが、基本的には別の地域での上位表示は難しくなります。MEO対策では表示させられない隣接した都市や町でお店の情報を掲載することが可能なので、新規顧客の獲得が見込まれます。
どちらをどの程度重視するかは、ビジネスの種類や目標、予算などによりますので、それらを考慮に入れて最適なバランスを見つけることが重要です。
ローカル検索広告は外部に依頼することもできる
ローカル検索広告を外部に依頼するかどうかは、ビジネスの状況、予算、そして自社内にデジタル広告運用のノウハウを持つ人材がいるかどうかなどによります。
外部に依頼するメリット・デメリット
ローカル検索広告を外部に依頼する場合のメリットとデメリットについては以下になります。
<メリット>
- 専門的な知識とノウハウで広告配信ができる
- ローカル検索広告以外についても相談できる
- 人材・リソースの削減
<デメリット>
- 広告費以外に手数料が発生する
- 意思疎通するための時間がかかることも
これらのメリットとデメリットを考慮し、自社のビジネスの状況とニーズに合わせて、自己運用と外部への依頼のどちらを選択するかを決めることが重要です。
外部に依頼する際の注意点
またローカル検索広告の運用代行を外部に依頼する際には、以下の点に注意すると良いでしょう。
- 手数料や契約期間は適正か
- ローカル検索広告の運用実績があるか
- ローカル検索広告以外の広告も対応可能か
- 定期的な報告などのコミュニケーションがとれるか
- 業界やあなたのビジネスへの理解があるか
上記ポイントを確認することで、あなたのビジネスに最適な代理店を選ぶことができるでしょう。
最後に
Googleマップに表示させる「ローカル検索広告」は、まだまだ利用されている店舗も少なく、ビジネスのローカルな認知度を上げるために有効なツールです。
Googleの検索結果やマップ内に自分のビジネスを表示させるので、利用者がビジネスの名前、住所、営業時間、口コミ評価などの詳細情報を瞬時に見つけることができます。
広告費用は地元の視聴者に限定されていることで競合も少なくなり、現在のニーズに対して効果的な広告を無駄な支出を抑えて配信することができます。
Googleマップ広告を利用するには、まずGoogle広告アカウントとGoogleビジネスプロフィールの両方を作成し、両者をリンクさせる必要があります。次に、キャンペーンを作成し、地域、広告文、予算などを設定していきます。自社での対応が難しい場合には専門的な知識や経験を持つ代理店に依頼することもよいでしょう。
ローカル検索広告の最適化の対象はGoogleビジネスプロフィールも含まれます。
フリースクエアではSEO対策・リスティング広告だけではなく、10年超で11,500店舗以上のMEO対策の実績があり、最適な状態でGoogleマップに広告配信することができます。ご興味をお持ちの方はぜひお気軽にご相談ください。
WRITER
ライターM
ライターMの記事一覧WEB業界歴10年以上。
大学在籍時のイギリス留学経験を活かし現在も海外MEO最新情報に精通している。
500店舗以上のGoogleビジネスプロフイール管理に携わりMEO対策知見に自信を持つ。
Googleマップ広告を初心者向けに基本から費用や設定手順まで解説
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