- 2024.12.13
- SEO
インハウスSEOとは?メリット・内製化成功への業務ポイントを解説
「インハウスSEOってどんなことするの?」
「SEO対策を外注にお願いしてたけど、内製化するメリットってあるの?」
SEOの専門知識を持った人材が社内におらず、コンサルタントに対策を依頼しているケースも多いのではないでしょうか。
しかし、自社でSEO対策を行っていきたいという企業も増えてきています。そんなときはインハウスSEOを導入することをおすすめします。
この記事では、インハウスSEOのメリット・デメリットから、成果を出せる企業、業務内容の詳細についても解説していきますので、内製化のイメージを持ちやすいでしょう。
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
インハウスSEOとは?
インハウスSEOとは、コンサルタントなどの外部に頼らず自社だけでSEO対策の業務を行うことです。
自社で施策を完結させるため、コンサルタント費用の削減やノウハウ蓄積などメリットもありますが、もちろんデメリットもあります。
インハウスSEOをやる4つのメリット
インハウスSEOにすることによって、4つのメリットがあります。
- 社内にSEOのノウハウを蓄積できる
- 外注費などのコスト削減になる
- スピード感を持ってPDCDを回せる
- 継続的な集客につながる
では、メリットについて詳細を見ていきましょう。
(1)社内にSEOのノウハウを蓄積できる
1つ目のメリットはインハウスSEOを行うことで、社内にSEOのノウハウや知識、経験を蓄積できることです。
外部のコンサルタントに依頼していた場合、獲得キーワードの分析や戦略などはすべてお任せしているのではないでしょうか。
それらの分析や実施した施策の振り返りを行うことによって、社内に知識やノウハウがどんどん蓄積されていきます。社内にノウハウが溜まることでSEOに精通した人材を育てられるのがメリットです。
(2)外注費などのコスト削減になる
2つ目のメリットは、外注費などのコスト削減になることです。
インハウスSEOを行うことで、外部のコンサルティング費やコンテンツ制作費の削減が可能になります。
コンサルティング費用は数十万~100万円はかかりますし、外注のライターさんにコンテンツ制作をお願いすれば、1記事10,000~50,000円はかかります。良質な記事を書いてくれるライターさんならもっと高いかもしれません。
内製化することによって外注費は不要になりますが、社内の人件費がかかりますので費用を比較して導入を検討するといいでしょう。
(3)スピード感を持ってPDCDを回せる
3つ目のメリットは、スピード感を持ってPDCAを回せることです。
インハウスSEOであればコンサルタントの確認を待つ必要もなく、社内で施策の考案や相談、実施が自由に行え結果分析まで自社で対応ができるようになるため、スピード感を持ってPDCAを回すことが可能になります。
また、コンテンツ制作に関しても方向性の決定や進捗状況の確認も、社内のためスピーディーです。
スピード感を持ってPDCAを回し、自社で完結できることがメリットです。
(4)継続的な集客につながる
4つ目のメリットは、継続的な集客につながることです。
SEO対策でコンサル企業を利用していた場合、自社の予算がなくなってしまったり、トラブルによって契約解除になったりした際に打つ手がなくなります。新しくコンサル会社を探しても、すぐにコンサルを行ってくれる企業が見つかるとは限りません。
しかし、内製化できていれば自社でSEO対策を行い、Webからの継続的な集客につながるのです。
インハウスSEOをやる4つのデメリット
インハウスSEOにすることで、4つのデメリットがあります。
- SEO専門の人材が必要になる
- 社内の理解を得にくい
- 内製化のための人件費がかかる
- SEOの知識をアップデートし続ける必要がある
では、デメリットについて詳細を見ていきましょう。
(1)SEO専門の人材が必要になる
まずは、インハウスSEOにすることでSEO専門の人材が必要になることです。
SEOは豊富なノウハウや知識が必要なため、0の状態から人材を育成するとなるとかなりの時間がかかります。
マーケティングやライティングに興味がある人材を社内から募れば採用コストは抑えられますが、SEOのスキルを上げるためには多くの時間が必要です。
即戦力としてSEOのスキル・経験がある人を採用する場合、採用コストがかかってしまいます。時間と予算に余裕があればインハウスSEOは可能です。
(2)社内の理解を得にくい
続いてのデメリットは、社内の理解を得にくいことです。
SEOの知識を身につけている人材はそんなに多くありませんので、社内にSEOに精通した社員がいたとしても、SEOの重要性を理解していない人がいると、インハウスSEO自体の実施が難しいでしょう。
また、成果を出すまでに最低でも半年以上の継続した施策が必要なため、全く成果が出ないと「あそこの事業部はいつになったら成果出るの?」といった、社内での不満が出てきてしまいます。
周囲にSEOの重要性を理解してもらう説明を行い、納得してもらうことが大切です。
(3)内製化のための人件費がかかる
続いてのデメリットは、内製化のための人件費がかかることです。
内製化のため外注費はかかりませんが、SEOの業務を実行する人も必須ですし、育成にもかなりの時間を要します。
検索エンジンのアルゴリズムの仕組み上、成果が出るのにも時間が必要です。いきなり大人数をインハウスSEOのために人員を配置するのはリスクがありますので、ナレッジや経験が蓄積されるまでは、1~2名の少人数で実施することをおすすめします。
(4)SEOの知識をアップデートし続ける必要がある
インハウスSEOの4つ目のデメリットは、SEOの知識をアップデートし続ける必要があることです。
コンサルティングしてもらっていれば、SEOの最新情報を得やすいですが、インハウスSEOの場合は自分で情報収集しなければなりません。
しかも、Googleは常にシステムを改善していたり、コアアップデートのようなアルゴリズムの大きな変更も行ったりしています。
そのたびに情報をアップデートしていかなければ、自社のSEOで成果を出すことは難しいです。
インハウスSEOに向いている企業2つの特徴
では、どんな企業がインハウスSEOに向いており成果を出せるのでしょうか。SEO内製化が向いている企業には下記の2つの特徴があります。
- SEOの専門知識を持った人材がいる
- SEOの重要性を社内で理解している
(1)SEOの専門知識を持った人材がいる
まず大切なのが、社内にSEOの専門知識を持った人材がいることです。
SEOの知識は簡単には身につかないため専門知識を持っていることが必須になります。また、PDCAを回し続けなければならないため、他の業務との兼任は難しくSEO担当者として配置しなければ、成果を出すのは困難です。
インハウスSEOに向いている企業にはSEOの専門知識を持ち、専任の担当者の配置が必須となります。
(2)SEOの重要性を社内で理解している
次に大切なのが、SEOの重要性を社内で理解していることです。
SEOで成果を出すには最低でも半年以上の継続した施策が必要になりますので、最初のうちは収益につながらないことが多いでしょう。そのため、理解が無いと周囲から冷たい目で見られてしまいます。
しかし、社内の人間がSEOの重要性を理解してくれていれば、予算の確保や事業プランも立てやすく、計画的に施策を行えるようになります。
現時点で社内でSEOの重要性の理解が浅い場合は、SEOの仕組みや集客力についてアピールすることが重要です。
インハウスSEO導入の3つの流れ
SEOの重要性を社内で理解されており、専門知識を持つ担当者がいる場合はすぐにインハウスSEOを導入したいでしょう。
しかし、インハウスSEO導入に向けてどんな手順を踏めばいいのか不明の方が多いかと思いますので、導入の流れを3つに分けて紹介します。
- SEOコンサルティング会社を選ぶ
- 社内でSEOのノウハウを蓄積する
- 徐々にインハウスSEOに移行する
(1)SEOコンサルティング会社を選ぶ
まず、SEOコンサルティング会社を選ぶことです。
SEOの知識やスキルがありませんので、最初はSEOコンサルティング会社に依頼をしてアドバイスやSEOの基礎を教えてもらうことがいいでしょう。そして、将来的にはインハウスSEOでやっていきたい旨を伝えると、スムーズな移行が可能になります。
すでにコンサルティング会社を利用しているのであれば、同じくインハウスSEOを実行したい旨を伝えるといいでしょう。
この時点で、「SEO担当者がいるのか」「SEOの知識がどの程度あるのか」をまとめておくと、コンサルティング会社もインハウスSEOへの移行スケジュールが組みやすくなります。
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(2)社内でSEOのノウハウを蓄積する
次の流れは、社内でSEOのノウハウを蓄積することです。
コンサルティング会社からのアドバイスもとにPDCAを回していくことで結果が見え始め、ノウハウが蓄えられていきます。
SEOの仕組みを理解したうえで、コンサルティング会社からもらった資料や戦略を参考に、「どのタイミングでどんな業務をするのか」「どういう手順でSEOの分析をしているのか」など、1人になっても何をすればいいのかを考えられるように、ノウハウを蓄積することが大切です。
可能であれば自社サイトのSEO対策を実施することで、さらにスキルを伸ばしていけるでしょう。
(3)徐々にインハウスSEOに移行する
最後の流れとしては、徐々にインハウスSEOに移行することです。
移行するときのポイントは「再現性が高い」かどうかです。再現性が高ければコンサルティング会社のアドバイス無しでもSEO対策ができる証拠になります。
自社サイトのSEO対策で成功体験を積めれば、移行のタイミングといえるでしょう。
ただ、インハウスSEOへ完全移行するのはコアアップデートがあったときに困る人もいると思いますので、「週1回のコンサルティングを月1回に減らしていったり」「作成したコンテンツの確認だけをお願いしたり」ミニマムで依頼すればコストも抑えられます。
SEO対策を自走できるようになったら、徐々にインハウスSEOに移行していきましょう。
インハウスSEOで行う7つの業務内容
インハウスSEOの実施が決まったら、業務の大きく分けて7つの業務内容があります。
- KPIや売上等の目標設定
- 予算などの社内調整
- コンテンツ制作
- 内部SEO対策
- サイトのデータ分析
- SEO情報の知識アップデート
- 外部SEO対策
(1)KPIや売上の目標設定
インハウスSEOを行う際に、最初にやる業務は目標設定です。
やみくもにSEO対策を行っても目標が無ければ、「いつ」「何を」「いつまでに」行えばいいのかスケジュールが決められません。
また、目標設定はコンテンツの順位ではなく売上目標を決め、収益につながる「お問い合わせの数」や「購入・申込み数」などをKPIにするようにしましょう。
まずはKPIや売上の目標設定をすることが最優先です。
(2)予算などの社内調整
インハウスSEOで発生する業務内容は、予算などの社内調整です。
SEOの内製化が可能になれば、自社コンテンツのチェックや競合コンテンツ・サイトの調査や分析を行うことが必須です。
そのために、順位計測や競合サイトの調査・分析を行うサードパーティの有料ツールを導入する費用が発生します。
有料ツールの導入費用を確保するためには、社内調整をする必要があるのです。
(3)コンテンツ制作
インハウスSEOで発生する業務内容は、コンテンツ制作です。
コンテンツ制作はSEO対策で最重要項目として挙げられ、特に下記の2つがポイントになります。
- キーワードの選定
- 検索意図に沿ったライティング
(3-1)キーワードの選定
コンテンツを作るうえで重要なのは、キーワードの選定です。
SEO対策では収益が上げられるキーワードとそうでないキーワードがあります。また、レッドオーシャンの競合ひしめくキーワードだと上位化も難しいです。
自社の得意なジャンルを加味してサイトの方向性を決め、メインで狙うキーワードを決めます。そのメインキーワードで上位表示しているサイトをベンチマークし、有料ツールを使いながらコンテンツ制作を行うキーワードを決めていきましょう。
コンテンツ制作で最初にやることは、キーワードの選定です。
(3-2)検索意図に沿ったライティング
次に重要なのが、キーワードの検索意図に沿ったライティングです。
ユーザーはそのキーワードで疑問や悩みを解決するために検索を行っていますので、「なぜ検索したのか」「どんな回答が欲しいのか」情報収集を行い検索意図を把握します。
例えば、SNSやYahoo!知恵袋で情報収集を行ったり、実際に友人・知人にヒアリングしたりしてもいいです。
検索意図に沿ったライティングを行いコンテンツ制作することが重要です。ユーザーファーストを目指してコンテンツを作りましょう。
↓コンテンツは公開後indexされるまでに時間が必要ですので、計画的に制作する必要があります。
(4)内部SEO対策
次にインハウスSEOで発生する業務は、内部SEO対策です。
- 内部リンクの最適化
- ページ表示速度の改善
(4-1)内部リンクの最適化
内部SEO対策1つ目は、内部リンクの最適化です。
パンくずやグローバルナビゲーション、既存コンテンツ同士の内部リンクを設置することで、検索エンジンのクローラーがサイト内を巡回しやすくなります。
内部リンクの最適化を行うことで、SEO効果を得やすくなるのです。
(4-2)ページ表示速度の改善
内部SEO対策2つ目は、ページ表示速度の改善です。
ページの表示速度もGoogleは重要視しており、速ければ速いほどよいとされています。反対に3~5秒など表示速度が遅いとユーザーの離脱につながるため、ページの評価が下がる可能性が高いです。
使用している画像の軽量化や分割表示などを行い、パソコン、スマホのページ表示速度を改善しましょう。
(5)自社サイトのデータ分析
インハウスSEOの実施で発生する業務は、自社サイトのデータ分析です。
自社サイトの内部SEO対策やコンテンツ制作が進んできたら、狙い通りにキーワードを獲得できているのか、上位化できているのか、収益につながっているのかを確認・分析しなければなりません。
まずはGoogleが提供している下記のツールを使い、自社サイトの情報を分析しましょう。
Google Analyticsではページの滞在時間やPV、ユーザーのサイト訪問後のデータ分析が可能です。Google Search Consoleではコンテンツの順位計測や獲得キーワード、ページのクリック率など、ユーザー訪問前のデータ分析が可能です。
他にも毎日コンテンツの順位を計測してくれる有料ツールもありますので、予算に合わせて導入を検討してみてください。
(6)SEO情報の知識アップデート
次にインハウスSEOで発生する業務は、SEO情報の知識アップデートです。
Googleなど検索エンジンのアルゴリズムは日々進化しています。サイト評価につながるアルゴリズムが大きく変動するコアアップデートも、年に2~3回の実施がありますので、どんな評価基準が変わったのかを常にアップデートしていくことが重要です。
アルゴリズムの変更に関して明確な公表はありませんので、PDCAを回しながら自らもノウハウを蓄積させ、SNSで有識者の情報を確認して知識をアップデートしていきましょう。
(7)外部SEO対策
次にインハウスSEOで発生する業務は、外部SEO対策です。
この外部SEO対策は、上記で挙げた内容の方が重要性が高いので余裕があればやった方がいい項目になります。
- 被リンクの獲得
- サイテーション
被リンク獲得は、どんなサイトからでもいいというわけではなく、質の高いコンテンツを展開している所からもらうことが最もいいと言われています。
自然と被リンクが集まることで、検索エンジンのクローラーの巡回もスムーズに実施されるためSEO効果につながるでしょう。
サイテーションに関しては、SNSでの「サイト名」の記事が勉強になった!とX(旧Twitter)で李ポストされることで、サイトの評価が上がると言われています。
SNSでも話題になるようなコンテンツを作ったり、SNS運用を行ったり、外部SEO対策することもよいでしょう。
まとめ:インハウスSEOはリソース確保と社内理解が成功のカギ
いかがでしたでしょうか。
インハウスSEOのメリットは大きいですが、やりたいと思ってもすぐに実施できるわけではありません。
SEO専任者が必要になりますし、成果が出るまで半年以上の長期間、施策の継続が大事になるため社内理解が重要です。
また、自社にSEOの知識や経験が無ければコンサルティング会社からレクチャーやアドバイスをもらいながら人材を育成していかなければなりません。
しかし、インハウスSEOができるようになれば自社サイトのSEO対策やコンサルティング会社としても活動できるようになります。
リソースの確保と社内理解が得られそうな場合は、自社での内製化を検討しましょう。
WRITER
ライターMT
ライターMTの記事一覧複数メディアのSEO対策担当者を8年以上経験。SEO知識の他に、健康、脱毛、恋愛、コンプレックスなどのジャンルも得意。これまで500本以上のコンテンツ制作と上位表示実績を持つ。
キーワード選定からライティングまでを一貫して行うため検索意図を把握する能力が高い。
インハウスSEOとは?メリット・内製化成功への業務ポイントを解説
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